民法 第254問
教材: 民法②
司法試験 R04 第11問 / 予備試験 R04 第6問
論点: 留置権
問題
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公式解答
4. イ オ
正誤・解説
p1 /
AがBの所有する甲建物を権原がないことを知りながら占有を開始した場合であっても、その後にAが甲に関して生じた債権を取得したときは、Aは、その債権の弁済を受けるまで、甲を留置することができる。
占有が不法行為によって始まった場合は、後に関連債権を取得しても留置権は認められない。民法295条1項ただし書の趣旨により、弁済まで留置できない。
根拠条文:民法295条第1項・e-Govで法令を開く民法295条第1項ただし書・e-Govで法令を開く民法295条第2項・e-Govで法令を開く
民法295条第1項―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法295条第1項ただし書―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
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民法295条第2項―現行条文本文
前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。
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p2 /
Aは、その所有する動産甲をBに売り、Bは甲をCに転売したが、Aが甲の占有を続けている。この場合において、Aは、Cからの引渡請求に対し、Bから代金が支払われるまで、甲について留置権を行使することができる。
譲受人に対しても、債権の目的物を譲り受けた者は物権的拘束を承継するとされ、占有者は引渡請求に対し留置権を主張できる。判例もこれを認めている。
根拠条文:民法295条第1項・e-Govで法令を開く
民法295条第1項―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
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p3 /
留置権者は、留置物の滅失によって債務者が受けるべき保険金請求権に対しても、これを差し押さえることにより留置権を行使することができる。
保険金請求権は留置物そのものではなく、民法304条の類推適用も否定されるため、差押えによる留置権行使はできない。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く民法304条・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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p4 /
留置権者が債務者の承諾を得ずに留置物を賃貸した場合であっても、その賃貸が終了して留置権者が留置物の返還を受けていたときは、債務者は、留置権の消滅を請求することができない。
無断賃貸は民法298条2項違反だが、判例は、違反後に違反状態が終了し損害の有無にかかわらず、債務者が当然に消滅請求できるとはしない。
根拠条文:民法298条第2項・e-Govで法令を開く民法298条第3項・e-Govで法令を開く
民法298条第2項―現行条文本文
留置権者は、債務者の承諾を得なければ、留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。
ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない。
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民法298条第3項―現行条文本文
留置権者が前二項の規定に違反したときは、債務者は、留置権の消滅を請求することができる。
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p5 /
留置権者が留置物の占有を奪われたとしても、占有回収の訴えによってその物の占有を回復すれば、留置権は消滅しない。
留置権は占有喪失で消滅するが、占有回収の訴えで占有を回復した場合は、占有が継続していたものとみる判例があり、消滅しない。
根拠条文:民法302条・e-Govで法令を開く民法203条ただし書・e-Govで法令を開く
民法302条―現行条文本文
第三百二条 (占有の喪失による留置権の消滅)
留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。
ただし、第二百九十八条第二項の規定により留置物を賃貸し、又は質権の目的としたときは、この限りでない。
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民法203条ただし書―現行条文本文
第二百三条 (占有権の消滅事由)
占有権は、占有者が占有の意思を放棄し、又は占有物の所持を失うことによって消滅する。
ただし、占有者が占有回収の訴えを提起したときは、この限りでない。
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全体要旨
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