民法 第253問
教材: 民法②
司法試験 R03 第10問
論点: 留置権
問題
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公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
留置権者が留置権を行使して目的物を留置している間は,留置権の被担保債権の消滅時効は,進行しない。
300条は「留置権の行使は,債権の消滅時効の進行を妨げない」とする。よって,留置している間でも被担保債権の時効は進行する。
根拠条文:民法300条・e-Govで法令を開く
民法300条―現行条文本文
第三百条 (留置権の行使と債権の消滅時効)
留置権の行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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p2 /
賃貸物について賃貸人Aの負担に属する必要費を支出した賃借人Bは,賃貸借終了後,その債償還請求権を被担保債権として留置権を行使している間に,更にAの負担に属する必要費を支出した場合には,更に支出したものを含めた必要費全額の弁済を受けるまで,留置権を行使することができる。
295条1項本文・299条1項の関係から,必要費償還請求権を被担保債権として留置権を行使できる。さらに留置中に追加で必要費を支出した場合も,追加分を含む必要費全額の弁済まで留置できる。
根拠条文:民法295条第1項・e-Govで法令を開く民法299条第1項・e-Govで法令を開く
民法295条第1項―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
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民法299条第1項―現行条文本文
留置権者は、留置物について必要費を支出したときは、所有者にその償還をさせることができる。
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p3 /
留置権者は,債務者の承諾を得て留置物を第三者に賃貸してその賃料を自己の債権の弁済に充当することができる。
297条1項と298条2項本文により,債務者の承諾を得れば,留置物を使用・賃貸・担保供与して果実を取得し,他の債権者に先立って弁済に充当できる。
根拠条文:民法297条第1項・e-Govで法令を開く民法298条第2項・e-Govで法令を開く
民法297条第1項―現行条文本文
留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。
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民法298条第2項―現行条文本文
留置権者は、債務者の承諾を得なければ、留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。
ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない。
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p4 /
建物の賃借人は,造作買取請求権の行使によって生じた賃貸人に対する代金債権を被担保債権として,建物について留置権を行使することができる。
造作買取請求権は造作に関して生じた債権であり,建物について生じた債権ではないと判例はみる。そのため,建物に留置権は及ばない。
根拠条文:民法33条第1項・e-Govで法令を開く
民法33条第1項―現行条文本文
法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない。
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p5 /
建物の賃借人が,賃貸借終了後,有益費の償還請求権を被担保債権として留置権を行使している場合において,賃貸人の請求により裁判所がその償還について期限を許与したときは,留置権は消滅する。
608条2項ただし書により,賃借人請求で裁判所が償還期限を許与すると,有益費償還請求権は弁済期にない状態となる。295条1項ただし書の「弁済期にない」といえなくなるため留置権は消滅する。
根拠条文:民法295条第1項・e-Govで法令を開く民法608条第2項ただし書・e-Govで法令を開く
民法295条第1項―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法608条第2項ただし書―現行条文本文
賃借人が賃借物について有益費を支出したときは、賃貸人は、賃貸借の終了の時に、第百九十六条第二項の規定に従い、その償還をしなければならない。
ただし、裁判所は、賃貸人の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。
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全体要旨
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