民法 第249問
教材: 民法②
司法試験 H24 第14問 / 予備試験 H24 第5問
論点: 留置権・抵当権
問題
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公式解答
3. イ ウ
正誤・解説
p1 /
留置権は、他人の物の占有者に認められる権利であるから、留置権者が目的物を第三者に賃貸した場合には、目的物の賃貸について所有者の同意を得ていても、留置権は消滅する。
302条本文は留置権が占有喪失で消滅することを定めるが、298条2項本文のとおり、留置物を賃貸等に使えないという制限に反するだけで、所有者の同意があれば当然に消滅するわけではない。
根拠条文:民法302条・e-Govで法令を開く民法298条第2項・e-Govで法令を開く
民法302条―現行条文本文
第三百二条 (占有の喪失による留置権の消滅)
留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。
ただし、第二百九十八条第二項の規定により留置物を賃貸し、又は質権の目的としたときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法298条第2項―現行条文本文
留置権者は、債務者の承諾を得なければ、留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。
ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない。
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p2 /
留置権者が目的物の占有を奪われた場合、留置権者が占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実の占有を回復すれば、留置権は消滅しない。
占有を失っても、占有回収の訴えにより回復すれば、喪失前から占有が継続していたものと扱われ、留置権は消滅しないと説明されている。
根拠条文:民法203条・e-Govで法令を開く
民法203条―現行条文本文
第二百三条 (占有権の消滅事由)
占有権は、占有者が占有の意思を放棄し、又は占有物の所持を失うことによって消滅する。
ただし、占有者が占有回収の訴えを提起したときは、この限りでない。
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p3 /
抵当権者は、目的物が第三者の行為により滅失した場合、物上代位により、その第三者に対して所有者が有する損害賠償請求権から優先弁済を受けることができるのに対し、留置権者は、目的物が第三者の行為により滅失した場合には、損害賠償請求権に物上代位権を行使することができない。
抵当権は372条により304条が準用され、損害賠償請求権への物上代位が可能。他方、留置権については304条の準用はなく、物上代位はできないとされる。
根拠条文:民法372条・e-Govで法令を開く民法296条・e-Govで法令を開く民法304条第1項・e-Govで法令を開く民法304条・e-Govで法令を開く
民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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民法296条―現行条文本文
第二百九十六条 (留置権の不可分性)
留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。
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民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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民法304条―現行条文本文
第三百四条 (物上代位)
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
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p4 /
抵当権は、債権の弁済がないときに目的物を換価して優先弁済を受ける権利であるから、抵当権者は、目的物の競売を申し立てることができるが、留置権は、債権の弁済を受けるまで目的物を留置する権利にすぎないから、留置権者は、目的物の競売を申し立てることはできない。
民事執行法180条1号は担保権実行としての競売を認め、195条は留置権による競売を担保権実行としての競売の例によるとしている。したがって留置権者も競売申立てができる。
根拠条文:民事執行法180条・e-Govで法令を開く民事執行法180条第1号・e-Govで法令を開く民事執行法195条・e-Govで法令を開く
民事執行法180条―現行条文本文
第百八十条 (不動産担保権の実行の方法)
不動産(登記することができない土地の定着物を除き、第四十三条第二項の規定により不動産とみなされるものを含む。以下この章において同じ。)を目的とする担保権(以下この章において「不動産担保権」という。)の実行は、次に掲げる方法であつて債権者が選択したものにより行う。
一 担保不動産競売(競売による不動産担保権の実行をいう。以下この章において同じ。)の方法
二 担保不動産収益執行(不動産から生ずる収益を被担保債権の弁済に充てる方法による不動産担保権の実行をいう。以下この章において同じ。)の方法
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民事執行法180条第1号―現行条文本文
第百八十条 (不動産担保権の実行の方法)
不動産(登記することができない土地の定着物を除き、第四十三条第二項の規定により不動産とみなされるものを含む。以下この章において同じ。)を目的とする担保権(以下この章において「不動産担保権」という。)の実行は、次に掲げる方法であつて債権者が選択したものにより行う。
一 担保不動産競売(競売による不動産担保権の実行をいう。以下この章において同じ。)の方法
二 担保不動産収益執行(不動産から生ずる収益を被担保債権の弁済に充てる方法による不動産担保権の実行をいう。以下この章において同じ。)の方法
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民事執行法195条―現行条文本文
第百九十五条 (留置権による競売及び民法、商法その他の法律の規定による換価のための競売)
留置権による競売及び民法、商法その他の法律の規定による換価のための競売については、担保権の実行としての競売の例による。
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p5 /
留置権においては、目的物の留置自体により被担保債権の権利行使がされていることになるから、債務者が目的物を占有している限り、被担保債権が時効消滅することはない。
300条は、留置権の行使は債権の消滅時効の進行を妨げないとする。したがって、債務者が目的物を占有していても被担保債権は時効消滅しうる。
根拠条文:民法300条・e-Govで法令を開く
民法300条―現行条文本文
第三百条 (留置権の行使と債権の消滅時効)
留置権の行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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