民法 第245問
教材: 民法②
司法試験 H30 第12問
論点: 担保物権
問題
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アからオまでの各記述
公式解答
4. ウ エ
正誤・解説
p1 /
留置権は、その目的物の一部が債務者に引き渡された場合、目的物の残部についても消滅する。
留置権は、目的物の一部が引き渡されても当然に残部まで消滅しない。判例は、占有喪失部分と残部を区別し、残部についてはなお留置権を行使し得るとしている。
根拠条文:民法296条・e-Govで法令を開く
民法296条―現行条文本文
第二百九十六条 (留置権の不可分性)
留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
AがBに対して動産売買の先取特権を有していた場合、BがCに対してその目的物である動産を売却し、占有改定によりこれを引き渡したとしても、Aの動産売買の先取特権は消滅しない。
動産売買の先取特権は、目的物が第三者に引き渡された後はその動産について行使できない。判例は、占有改定による引渡しも民法333条の「引渡し」に含めて先取特権は消滅するとする。
根拠条文:民法333条・e-Govで法令を開く民法183条・e-Govで法令を開く
民法333条―現行条文本文
第三百三十三条 (先取特権と第三取得者)
先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。
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民法183条―現行条文本文
第百八十三条 (占有改定)
代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
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p3 /
動産質権の設定は、指図による占有移転をもって目的物を債権者に引き渡すことによっても、その効力を生じる。
動産質は、設定者が第三者に対し自己のために占有することを命じ、その承諾があれば足りる。判例も、指図による占有移転による引渡しで質権が有効に成立するとしている。
根拠条文:民法344条・e-Govで法令を開く民法184条・e-Govで法令を開く
民法344条―現行条文本文
第三百四十四条 (質権の設定)
質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。
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民法184条―現行条文本文
第百八十四条 (指図による占有移転)
代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する。
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p4 /
不動産質権については、質権者と質権設定者との間の特約で、質権者が目的物を使用収益しない旨を定めることができる。
不動産質権は、民法356条で原則として使用収益できるが、民法359条により別段の定めがあるときはその限りでない。したがって、特約で使用収益しない旨を定め得る。
根拠条文:民法356条・e-Govで法令を開く民法359条・e-Govで法令を開く
民法356条―現行条文本文
第三百五十六条 (不動産質権者による使用及び収益)
不動産質権者は、質権の目的である不動産の用法に従い、その使用及び収益をすることができる。
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民法359条―現行条文本文
第三百五十九条 (設定行為に別段の定めがある場合等)
前三条の規定は、設定行為に別段の定めがあるとき、又は担保不動産収益執行(民事執行法第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行をいう。以下同じ。)の開始があったときは、適用しない。
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p5 /
抵当権者は、目的物が不法に占有された場合であっても、不法占有者に対して、抵当権に基づいて目的物を直接自己に明け渡すよう求めることはできない。
判例は、抵当権侵害があり、かつ抵当権実行が困難となる状態などでは、抵当権に基づく妨害排除として直接自己への明渡しを求め得るとしている。よって一律に否定するのは誤り。
全体要旨
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