民法 第238問
教材: 民法②
サンプル(改)
論点: 担保物権総論
問題
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公式解答
4. ウ エ
正誤・解説
ア /
民法上の留置権は債務者が破産すると消滅するが、商法上の留置権は債務者が破産しても消滅しない。
破産法66条1項により、商法・会社法上の留置権は破産財団に対して特別の先取特権とみなされる一方、同条3項により民法上の留置権は破産財団に対して効力を失う。
根拠条文:破産法66条第1項・e-Govで法令を開く破産法66条第3項・e-Govで法令を開く
破産法66条第1項―現行条文本文
破産手続開始の時において破産財団に属する財産につき存する商法又は会社法の規定による留置権は、破産財団に対しては特別の先取特権とみなす。
破産法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:13)
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破産法66条第3項―現行条文本文
第一項に規定するものを除き、破産手続開始の時において破産財団に属する財産につき存する留置権は、破産財団に対してはその効力を失う。
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イ /
民法上の留置権が成立するには、被担保債権が対象物に関して生じた物であることを必要とするが、商人間の留置権の場合には、そのような要件を必要としない。
民法295条1項本文は「その物に関して生じた債権」を要件とするが、商法521条本文は商人間の商行為による債権について、同様の要件を置いていない。
根拠条文:民法295条第1項・e-Govで法令を開く商法521条・e-Govで法令を開く
民法295条第1項―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
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商法521条―現行条文本文
第五百二十一条 (商人間の留置権)
商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は、その債権の弁済を受けるまで、その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者の所有する物又は有価証券を留置することができる。
ただし、当事者の別段の意思表示があるときは、この限りでない。
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ウ /
民法上の留置権は土地についても成立するが、商人間の留置権は、文理上も動産と有価証券についてしか成立しない。
民法上の留置権の目的物には不動産も含まれ、土地にも成立する。他方、商法521条は文言上は「物又は有価証券」だが、判例・通説上、不動産を除外する趣旨とは解されない。
根拠条文:商法521条・e-Govで法令を開く民法85条・e-Govで法令を開く民法86条第1項・e-Govで法令を開く民法86条第2項・e-Govで法令を開く民法295条第1項・e-Govで法令を開く
商法521条―現行条文本文
第五百二十一条 (商人間の留置権)
商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は、その債権の弁済を受けるまで、その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者の所有する物又は有価証券を留置することができる。
ただし、当事者の別段の意思表示があるときは、この限りでない。
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民法85条―現行条文本文
第八十五条 (定義)
この法律において「物」とは、有体物をいう。
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民法86条第1項―現行条文本文
土地及びその定着物は、不動産とする。
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民法86条第2項―現行条文本文
不動産以外の物は、すべて動産とする。
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民法295条第1項―現行条文本文
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
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エ /
同一の不動産所有権の上に成立する特別の先取特権と抵当権の優先関係は、登記の先後によって決まる。
民法339条は、登記した先取特権が抵当権に先立って行使できるとしており、優先関係は単純に登記の先後だけで決まるわけではない。
根拠条文:民法339条・e-Govで法令を開く民法372条・e-Govで法令を開く民法334条・e-Govで法令を開く
民法339条―現行条文本文
第三百三十九条 (登記をした不動産保存又は不動産工事の先取特権)
前二条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。
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民法372条―現行条文本文
第三百七十二条 (留置権等の規定の準用)
第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
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民法334条―現行条文本文
第三百三十四条 (先取特権と動産質権との競合)
先取特権と動産質権とが競合する場合には、動産質権者は、第三百三十条の規定による第一順位の先取特権者と同一の権利を有する。
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オ /
動産売買の売主が売り渡した動産に対して有する先取特権は、買主からの転得者がそのような先取特権の存在を知りつつ買い受けて占有改定による引渡しを受けた場合であっても消滅する。
民法333条は、先取特権者が目的物を第三取得者に引き渡した後はその動産について行使できないとする。占有改定による引渡しを含むかは判例上肯定される。
根拠条文:民法333条・e-Govで法令を開く民法183条・e-Govで法令を開く
民法333条―現行条文本文
第三百三十三条 (先取特権と第三取得者)
先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。
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民法183条―現行条文本文
第百八十三条 (占有改定)
代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
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カ /
動産の買主が買い受けた動産を用いた請負工事を行って請負代金債権を取得したとすると、この請負代金債権に対しても、売主は、動産売買先取特権に基づく物上代位権を行使できる場合がある。
請負代金債権は通常は材料費等を含み、動産売買の代価と全体が同視できる特段の事情がある場合に限り、動産売買先取特権による物上代位の対象となり得る。
根拠条文:民法304条第1項・e-Govで法令を開く
民法304条第1項―現行条文本文
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。
ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
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全体要旨
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