民法 第201問
教材: 民法②
司法試験 H24 第10問 / 予備試験 H24 第3問
論点: 引渡しの方法
問題
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公式解答
1
正誤・解説
1 /
Aは、Bから動産甲を買い受け、占有改定の方法で引渡しを受けたが、その後、Bは、動産甲をCに奪われてしまった。この場合、Aは、所有権に基づいてCに対して動産甲の返還を請求することができるのみでなく、Cに対して占有回収の訴えを起こすことができる。
占有改定でも、当事者間で物権変動が認められれば所有権は移転する。さらに、占有を奪われた場合は占有回収の訴えも問題となるため、本肢は正しい。
根拠条文:民法176条・e-Govで法令を開く民法200条・e-Govで法令を開く民法183条・e-Govで法令を開く
民法176条―現行条文本文
第百七十六条 (物権の設定及び移転)
物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法200条―現行条文本文
第二百条 (占有回収の訴え)
占有者がその占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる。
占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。
ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは、この限りでない。
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民法183条―現行条文本文
第百八十三条 (占有改定)
代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
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2 /
Aは、Bから動産甲を買い受け、占有改定の方法で引渡しを受けたが、その後、Bは、動産甲をCにも売却し、現実に引き渡した。この場合、Cは、BのAに対する動産甲の売却について善意無過失でなくても、動産甲の所有権取得をAに対抗することができる。
占有改定による引渡しでは第三者対抗要件を満たさないため、後から現実の引渡しを受けたCがAに対抗するには、原則として即時取得など別の要件が必要になる。善意無過失でなくても対抗できるとはいえない。
根拠条文:民法178条・e-Govで法令を開く民法183条・e-Govで法令を開く民法192条・e-Govで法令を開く
民法178条―現行条文本文
第百七十八条 (動産に関する物権の譲渡の対抗要件)
動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。
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民法183条―現行条文本文
第百八十三条 (占有改定)
代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
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民法192条―現行条文本文
第百九十二条 (即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
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3 /
Aは、Bから借用して占有していた動産甲をBから買い受けた。この場合、Aは、Bに動産甲をいったん返還した上でBから改めて動産甲の現実の引渡しを受けない限り、その所有権の取得を第三者に対抗することはできない。
借用中の占有であっても、簡易の引渡しにより所有権移転と対抗要件の充足が認められるため、いったん返還して現実の引渡しを受け直す必要はない。
根拠条文:民法178条・e-Govで法令を開く民法182条第2項・e-Govで法令を開く
民法178条―現行条文本文
第百七十八条 (動産に関する物権の譲渡の対抗要件)
動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。
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民法182条第2項―現行条文本文
譲受人又はその代理人が現に占有物を所持する場合には、占有権の譲渡は、当事者の意思表示のみによってすることができる。
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4 /
Aは、Bに対する債権を担保するため、Bとの間で、B所有の動産甲に質権の設定を受けた。この場合、指図による占有移転により動産甲の引渡しを受けたのみでは、質権の効力は生じない。
動産質では、質権設定と引渡しがあれば効力が生じる。判例は、目的物が賃借人等に占有されている場合でも、指図による占有移転による引渡しで足りるとしているので、本肢は誤り。
根拠条文:民法344条・e-Govで法令を開く民法184条・e-Govで法令を開く民法345条・e-Govで法令を開く
民法344条―現行条文本文
第三百四十四条 (質権の設定)
質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。
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民法184条―現行条文本文
第百八十四条 (指図による占有移転)
代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する。
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民法345条―現行条文本文
第三百四十五条 (質権設定者による代理占有の禁止)
質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない。
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5 /
Aは、Bが第三者に寄託している動産甲をBから買い受け、自ら受寄者に対し、以後Aのために動産甲を占有することを命じ、受寄者がこれを承諾したときは、Aは、動産甲の占有権を取得する。
寄託物については、本人が代理人に対して以後第三者のために占有するよう命じ、第三者が承諾した場合に占有権取得が認められる。設問のように買主Aが受寄者に命じるだけでは足りない。
根拠条文:民法184条・e-Govで法令を開く
民法184条―現行条文本文
第百八十四条 (指図による占有移転)
代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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