民法 第199問
教材: 民法②
司法試験 H30 第8問 / 予備試験 H30 第3問
論点: 占有権
問題
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アからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものを選ばせる。
公式解答
3. イ エ
正誤・解説
p1 /
占有保持の訴えは,妨害の存する間のみ提起することができる。
占有保持の訴えは,妨害の存続中だけでなく,妨害消滅後1年以内にも提起できる。したがって「妨害の存する間のみ」は誤り。
根拠条文:民法201条第1項・e-Govで法令を開く
民法201条第1項―現行条文本文
占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならない。
ただし、工事により占有物に損害を生じた場合において、その工事に着手した時から一年を経過し、又はその工事が完成したときは、これを提起することができない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
Aが所有する甲建物にAと同居しているAの未成年の子Bは,甲建物の占有権を有しない。
判例は,同居する家族についても本件家屋の占有補助者として扱い,独立の占有を認めない。よって,未成年の子Bに甲建物の占有権はない。
根拠条文:民法180条・e-Govで法令を開く
民法180条―現行条文本文
第百八十条 (占有権の取得)
占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。
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p3 /
Aは,Bが所有する甲土地を解除条件付でBから買い受ける旨の売買契約を締結し,当該売買契約に基づいてBから甲土地の引渡しを受けた。その後,解除条件が成就した場合,Aの甲土地に対する占有は自主占有でなくなる。
解除条件付き売買であっても,判例は民法162条の「所有の意思」を否定しない。したがって,解除条件成就後も,当然に自主占有でなくなるわけではない。
根拠条文:民法162条第1項・e-Govで法令を開く民法162条第2項・e-Govで法令を開く
民法162条第1項―現行条文本文
二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
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民法162条第2項―現行条文本文
十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。
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p4 /
甲土地を占有していた権利能力なき社団が一般社団法人になった場合,その一般社団法人は,甲土地の取得時効を主張する際に,権利能力なき社団として占有した期間を併せて主張することができる。
判例は,権利能力なき社団が法人格を取得した後も,その法人に前の占有を引き継がせ,取得時効主張の際に法人格取得前の占有期間を通算できるとしている。
根拠条文:民法187条第1項・e-Govで法令を開く
民法187条第1項―現行条文本文
占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。
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p5 /
占有の訴えに対し,本権に基づく反訴を提起することはできない。
202条2項は,占有の訴えで本権に関する理由による裁判を禁じるが,判例は本権に基づく反訴まで禁止するものではないとしている。したがって反訴は可能。
根拠条文:民法202条第2項・e-Govで法令を開く
民法202条第2項―現行条文本文
占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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全体要旨
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