民法 第167問
教材: 民法②
司法試験 H25 第9問(改)
論点: 所有権の取得・移転
問題
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公式解答
2 / 4
正誤・解説
p1 /
A所有の不動産を占有するBが自己の占有に前の占有者Cの占有を併せて主張することによってその不動産の所有権を時効により取得したときは,Aは,Cの占有の開始日にさかのぼってその所有権を喪失する。
判例・通説上、占有を承継して時効取得した場合、その効果は起算日にさかのぼるため、原所有者は起算日に所有権を失う。
根拠条文:民法162条第1項・e-Govで法令を開く民法162条第2項・e-Govで法令を開く民法187条第1項・e-Govで法令を開く民法144条・e-Govで法令を開く
民法162条第1項―現行条文本文
二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
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民法162条第2項―現行条文本文
十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。
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民法187条第1項―現行条文本文
占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。
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民法144条―現行条文本文
第百四十四条 (時効の効力)
時効の効力は、その起算日にさかのぼる。
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p2 /
売主が他人の不動産を売り渡した後にその所有権を取得したときは,買主は,売主がその不動産の所有権を取得した後これを買主に移転する意思を表示した時に,その不動産の所有権を取得する。
判例は、売主が後に所有権を取得した場合、買主への移転時期は特段の定めがない限り売主の取得と同時とする。よって設問のように「表示した時」とするのは誤り。
根拠条文:民法176条・e-Govで法令を開く
民法176条―現行条文本文
第百七十六条 (物権の設定及び移転)
物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
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p3 /
詐害行為取消権に基づき不動産の贈与契約を取り消す旨の判決が確定したときは,贈与契約による所有権移転の効果は,贈与契約締結時にさかのぼって消滅する。
詐害行為取消しの効果は、判例上、過去に遡って生じると解され、取消しにより原因行為に基づく移転効果は契約時にさかのぼって消滅する。
根拠条文:民法424条第1項・e-Govで法令を開く民法425条・e-Govで法令を開く
民法424条第1項―現行条文本文
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
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民法425条―現行条文本文
第四百二十五条 (認容判決の効力が及ぶ者の範囲)
詐害行為取消請求を認容する確定判決は、債務者及びその全ての債権者に対してもその効力を有する。
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p4 /
不動産の譲渡をもって代物弁済契約がされた場合,所有権移転登記をするまでは,その不動産の所有権が債権者に移転することはない。
不動産の譲渡を伴う代物弁済では、判例上、当事者間の意思表示により所有権移転の効果が生じ、登記は対抗要件にすぎない。したがって登記まで移転しないとはいえない。
根拠条文:民法482条・e-Govで法令を開く民法176条・e-Govで法令を開く
民法482条―現行条文本文
第四百八十二条 (代物弁済)
弁済をすることができる者(以下「弁済者」という。)が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。
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民法176条―現行条文本文
第百七十六条 (物権の設定及び移転)
物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
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p5 /
相続財産のうち,特定の不動産を特定の相続人に相続させる旨の遺言があった場合,その遺言で相続による承継を当該相続人の意思表示にかからせたなどの特段の事情のない限り,何らの行為を要せずして,その不動産の所有権は,被相続人の死亡の時に直ちに相続により当該相続人に承継される。
「相続させる」旨の遺言は、原則として遺産分割を待たず、被相続人死亡時に直ちに当該相続人へ承継させる趣旨と解される。
根拠条文:民法908条・e-Govで法令を開く
民法908条―現行条文本文
第九百八条 (遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)
被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。
共同相続人は、五年以内の期間を定めて、遺産の全部又は一部について、その分割をしない旨の契約をすることができる。
ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。
前項の契約は、五年以内の期間を定めて更新することができる。
ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。
前条第二項本文の場合において特別の事由があるときは、家庭裁判所は、五年以内の期間を定めて、遺産の全部又は一部について、その分割を禁ずることができる。
ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。
家庭裁判所は、五年以内の期間を定めて前項の期間を更新することができる。
ただし、その期間の終期は、相続開始の時から十年を超えることができない。
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全体要旨
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