民法 第165問
教材: 民法②
司法試験 H30 第11問 / 予備試験 H30 第4問
論点: 所有権の取得
問題
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公式解答
2
正誤・解説
proposition_1 /
AがA所有の甲土地をBに譲渡し、Bが甲土地上に立木を植栽して明認方法を施した場合において、その後、AがCに甲土地を譲渡して、Cに対する所有権移転登記をしたときは、明認方法が存続していたとしても、BはCに対して、立木の所有権を対抗することができない。
判例は、立木の明認方法が存続していれば、後の土地譲受人に対しても立木所有権を対抗できるとしている。設問はこれを否定しており誤り。
proposition_2 /
AがBに対して、完成した建物の所有権の帰属について特約をせずに、A所有の土地上に建物を建築することを注文したところ、Bが自ら材料を提供して建前を建築した段階で工事を中止した場合(その時点における時価400万円相当)において、Aから残工事を請け負ったCが自ら材料を提供して当該建前を独立の不動産である建物に仕上げ(その時点における時価900万円相当)、かつ、AがCに代金を支払っていないときは、当該建物の所有権は、Cに帰属する。
建物は、材料と工事の価値を踏まえ、加工の規定により所有権の帰属を決する。設問の事案では、Cの提供材料・工事により建物となり、原則としてCに帰属すると説明されている。
根拠条文:民法243条・e-Govで法令を開く民法246条第2項・e-Govで法令を開く
民法243条―現行条文本文
第二百四十三条 (動産の付合)
所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。
分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。
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民法246条第2項―現行条文本文
前項に規定する場合において、加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する。
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proposition_3 /
Aの所有する船舶(時価600万円相当)に、Bの所有する発動機(時価400万円相当)が取り付けられた場合において、損傷しなければこれらを分離することができず、主従の区別がつかないときは、当該発動機付船舶は、3対2の割合でAとBが共有する。
付合物について主従の区別ができないときは、各所有者は付合時の価格割合に応じて共有する。時価600万円と400万円なら3対2となる。
根拠条文:民法243条・e-Govで法令を開く民法244条・e-Govで法令を開く
民法243条―現行条文本文
第二百四十三条 (動産の付合)
所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。
分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。
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民法244条―現行条文本文
第二百四十四条
付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
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proposition_4 /
Aが所有する建物を賃借したBがAの同意を得て増築をした場合には、その増築部分について取引上の独立性がなくても、増築部分の所有権は、Bに帰属する。
建物の一部として取引上独立性がない増築部分は、原則として既存建物の所有者に帰属する。設問は賃借人Bに帰属するとしており誤り。
根拠条文:民法242条・e-Govで法令を開く
民法242条―現行条文本文
第二百四十二条 (不動産の付合)
不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。
ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。
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proposition_5 /
Aの所有する液体甲(100立方メートル)が、Bの所有する液体乙(10立方メートル)と混和して識別することができなくなり、液体丙(110立方メートル)となった場合において、Aが液体丙の所有権を取得したときは、BはAに対し、不当利得の規定に従い、その償金を請求することができる。
混和による所有権取得の場合、他方の損失者は242条等の適用により生じた損失について703条・704条に基づく償金請求ができる。設問はこれに沿う。
根拠条文:民法242条・e-Govで法令を開く民法248条・e-Govで法令を開く民法703条・e-Govで法令を開く民法704条・e-Govで法令を開く民法245条・e-Govで法令を開く民法243条・e-Govで法令を開く
民法242条―現行条文本文
第二百四十二条 (不動産の付合)
不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。
ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。
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民法248条―現行条文本文
第二百四十八条 (付合、混和又は加工に伴う償金の請求)
第二百四十二条から前条までの規定の適用によって損失を受けた者は、第七百三条及び第七百四条の規定に従い、その償金を請求することができる。
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民法703条―現行条文本文
第七百三条 (不当利得の返還義務)
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
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民法704条―現行条文本文
第七百四条 (悪意の受益者の返還義務等)
悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。
この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。
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民法245条―現行条文本文
第二百四十五条 (混和)
前二条の規定は、所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する。
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第二百四十三条 (動産の付合)
所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。
分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。
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