民法 第153問
教材: 民法②
司法試験 H21 第11問
論点: 不動産の物権変動
問題
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公式解答
3. ア ウ エ
正誤・解説
p1 /
AとBを共同相続人とする相続において、Aは相続財産に属する甲不動産を遺産分割協議により取得したが、当該遺産分割後その旨の登記をする前に、Bの債権者Cの代位によって法定相続分に従った相続の登記がされ、CがBの法定相続分に係る持分に対し仮差押えをし、その旨の登記がされた。この場合、Aは、Cに対し法定相続分を超える権利の取得を対抗することができない。
遺産分割の効果は相続開始時にさかのぼるが、登記を欠くと、第三者に対しては法定相続分を超える取得を対抗できない。債権者代位による相続登記や仮差押えがある場合も同様である。
根拠条文:民法177条・e-Govで法令を開く民法909条・e-Govで法令を開く民法899条の2第1項・e-Govで法令を開く
民法177条―現行条文本文
第百七十七条 (不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法909条―現行条文本文
第九百九条 (遺産の分割の効力)
遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。
ただし、第三者の権利を害することはできない。
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民法899条の2第1項―現行条文本文
相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。
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p2 /
AがBの詐欺によりBに対し甲不動産を売り渡し、甲不動産の所有権移転登記がされた。その後、AはBの詐欺を理由に当該売買契約を取り消したが、Bはその取消し後に甲不動産をCに売り渡し、その所有権移転登記がされた。この場合、Aは、登記をしなくてもCに対し、所有権の復帰を対抗することができる。
詐欺取消しの効果は、善意かつ過失のない第三者に対抗できない。取消し後のCでも、登記なく直ちにAが対抗できるわけではない。
根拠条文:民法96条第1項・e-Govで法令を開く民法96条第3項・e-Govで法令を開く
民法96条第1項―現行条文本文
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
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民法96条第3項―現行条文本文
前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
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p3 /
AがBに甲不動産を売り渡した後、Bの債務不履行を理由に当該売買契約を解除して甲不動産の所有権がAに復帰した場合、Aは、その旨の登記をしなければ、当該解除後にBから甲不動産を取得したCに対し、所有権の復帰を対抗することができない。
解除による復帰は第三者に当然対抗できず、Bから取得した第三者Cに対抗するには、A側の登記が必要とされる。
p4 /
Aは時効により甲不動産の所有権を取得したが、時効完成前に、旧所有者BがCに対し甲不動産を売り渡し、その所有権移転登記がされた。この場合、Aは、Cに対し所有権の取得を対抗することができる。
時効完成後に登記を経由した第三者には、時効取得を対抗できるとするのが判例である。時効完成前に先に登記した第三者でも、Aは対抗可能とされる。
p5 /
Aは被相続人Bの相続について相続放棄をしたが、相続財産である未登記の甲不動産について、Aの債権者Cが代位によって法定相続分に従って所有権保存登記をした上、Aの持分に対する仮差押えをし、その旨の登記がされた。この場合、Aによる相続放棄は、Cに対して効力を生じない。
相続放棄は初めから相続人でなかったものとみなされ、対世的に効力を持つ。債権者が代位して登記や仮差押えをしていても、放棄の効力がCに及ぶ。
根拠条文:民法939条・e-Govで法令を開く民法915条・e-Govで法令を開く民法938条・e-Govで法令を開く
民法939条―現行条文本文
第九百三十九条 (相続の放棄の効力)
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。
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民法915条―現行条文本文
第九百十五条 (相続の承認又は放棄をすべき期間)
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。
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民法938条―現行条文本文
第九百三十八条 (相続の放棄の方式)
相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
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全体要旨
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