民法 第147問
教材: 民法②
プレ-27
論点: 所有権に基づく土地返還請求訴訟
問題
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Aは、Bから甲土地を買って所有しているとして、甲土地を占有しているCに対し、所有権に基づき甲土地の返還請求訴訟を提起した。同訴訟において、Cは、「確かに、自分は甲土地を占有している。しかし、AはDに甲土地を売り、自分はDから甲土地を買った。」と主張して争っている。なお、すべての売買契約について、代金支払と甲土地の引渡しはされているものとする(売買契約の事実が証明されたときはこれらの事実も証明されたものとする)。
公式解答
5
正誤・解説
1 /
CがAD間の売買の当時におけるAの甲土地の所有を認めていても、Aは、甲土地を所有していたBから甲土地を買ったことを証明できなければ、所有権を証明したといえず、敗訴する。
判例は、所有権に基づく返還請求では、請求原因事実として「自分が所有していること」と「相手方が占有していること」を示せば足りるとする。相手方が所有を争わない場合に、さらに前主からの取得を立証する必要まではない。
2 /
Aは、Cに所有権以外の占有権原がないことを主張立証しなければ、敗訴する。
占有者側が、自己の占有を正当化する権原の存在を主張立証すべきであり、所有権に基づく返還請求の原告であるAが「占有権原がないこと」まで立証する必要はない。
根拠条文:民法188条・e-Govで法令を開く
民法188条―現行条文本文
第百八十八条 (占有物について行使する権利の適法の推定)
占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する。
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3 /
A主張の甲土地の所有権取得が認められた場合、Cは、AがDに甲土地を売った事実だけでなく、CがDから甲土地を買った事実も証明できなければ、敗訴する。
原告Aの所有取得が認められれば、Cが独自の権利取得を基礎づける事情を主張立証する必要がある。したがって、AがDに売ったことの立証だけで足り、CがDから買ったことまで立証する必要はない。
根拠条文:民法176条・e-Govで法令を開く
民法176条―現行条文本文
第百七十六条 (物権の設定及び移転)
物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
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4 /
A主張の甲土地の所有権取得が認められた場合、Cは、AがDに甲土地を売った事実を主張立証するだけでなく、Dが対抗要件である所有権移転登記を備えた事実も主張立証しなければ、敗訴する。
第三者対抗関係では、先に権利を取得した者に登記がなければ対抗できないという場面で問題となるが、この設問ではCがAの売却を主張すれば足り、D側の登記までCが立証する必要はない。
根拠条文:民法177条・e-Govで法令を開く
民法177条―現行条文本文
第百七十七条 (不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
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5 /
AがAD間の売買が虚偽表示であると主張し、これが認められた場合、Cは、DC間の売買契約当時、虚偽表示の事実を知らなかったことを主張立証すれば、勝訴できる。
虚偽表示による無効は善意の第三者に対抗できない。よって、CがDC間売買時に虚偽表示の事実を知らなかったことを主張立証できれば、Aはその無効をCに対抗できない。
根拠条文:民法94条第1項・e-Govで法令を開く民法94条第2項・e-Govで法令を開く
民法94条第1項―現行条文本文
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
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民法94条第2項―現行条文本文
前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
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全体要旨
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