民法 第142問
教材: 民法②
司法試験 H28 第6問 / 予備試験 H28 第4問
論点: 物権的請求権
問題
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物権的請求権に関する次の1から4までの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
公式解答
3
正誤・解説
p1 /
A所有の甲土地上に権原なく乙建物を所有しているBがCに乙建物を売却した場合において、CがBからの乙建物の所有権移転登記を経由していないときは、Aは、Cに対し、乙建物の収去及び甲土地の明渡しを求めることができない。
判例は、土地所有権に基づく物権的請求権では、現実に建物を所有する者を相手方とみる。したがって、移転登記がなくても、AはCに対し収去・明渡しを求められる。
p2 /
A所有の甲土地上に権原なく乙建物を所有しているBがCに乙建物を売却し、CがBからの乙建物の所有権移転登記を経由した後、CがDに乙建物を売却した場合には、DがCからの乙建物の所有権移転登記を経由していないときであっても、Aは、Cに対し、乙建物の収去及び甲土地の明渡しを求めることができない。
建物所有者が自己名義で登記を備える限り、土地所有者は建物所有権の喪失を主張できないとする判例の理解による。C→Dへの未登記でも、AはCに対し収去・明渡しを請求できる。
根拠条文:民法177条・e-Govで法令を開く
民法177条―現行条文本文
第百七十七条 (不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p3 /
Aがその所有する甲土地をBに賃貸し、Bが甲土地を自動車の駐車場として利用していたところ、甲土地の賃借権の登記がされない間に、AがCに対し甲土地を売却した場合において、CがAからの甲土地の所有権移転登記を経由していないときは、Bは、Cからの甲土地の明渡請求を拒むことができる。
賃借権は登記がなければ第三者に対抗できないが、判例は、物権的請求権の場面では第三者性を厳格にみる。CがAからの所有権移転登記を得ていないなら、BはCに対して賃借権を主張して明渡しを拒める。
根拠条文:民法605条・e-Govで法令を開く民法177条・e-Govで法令を開く
民法605条―現行条文本文
第六百五条 (不動産賃貸借の対抗力)
不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。
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民法177条―現行条文本文
第百七十七条 (不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
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p4 /
A所有の甲土地に隣接する乙土地の所有者であるBが乙土地を掘り下げたために、両土地の間に高低差が生じ、甲土地が崩落する危険が生じている場合において、その危険が生じた時から20年を経過した後にAがBに対し甲土地の崩落防止措置を請求したときは、Bはその請求権の消滅時効を援用することができる。
崩落防止措置請求権は、所有権に基づく物権的請求権であり、独立の権利として消滅時効にかからないと判例はいう。よってBは時効援用できない。
根拠条文:民法166条第2項・e-Govで法令を開く
民法166条第2項―現行条文本文
債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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