民法 第136問
教材: 民法②
司法試験 R05 第11問
論点: 物権の帰属
問題
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アからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものはどれか。
公式解答
1. ア イ
正誤・解説
p1 /
Aから建物の建築を請け負ったBが、Aの所有する甲土地上に自ら材料を調達して建築工事を行った場合において、未だ独立の建物とはいえない建前の段階で工事を中断したときは、その建前の所有権は、Aに帰属する。
説明では、大判大3.12.26の判例趣旨として、建築途中でも、請負人が自己の材料で注文者土地上に建物を築造する場合は、特段の意思表示がない限り、材料は地上に付着した時に注文者へ移転するとされる。したがって、建前の所有権がAに帰属するとはいえない。
p2 /
Aがその所有する甲建物をBに賃貸した場合において、BがAの承諾を得て甲建物に増築をしたときは、その増築部分に取引上の独立性がなくても、その増築部分の所有権は、Bに帰属する。
説明では、建物の既存部分の上に増築された部分で取引上の独立性がない場合、その部分は建物の区分所有権の対象にならず、所有権は建築当初から元の建物所有者に属すると整理されている。したがって、B帰属は誤り。
根拠条文:民法242条・e-Govで法令を開く
民法242条―現行条文本文
第二百四十二条 (不動産の付合)
不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。
ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p3 /
Aがその所有する種子をBの所有する土地に無権原でまいた場合において、種子が生育して苗となったときは、その苗の所有権は、Bに帰属する。
説明では、播かれた種から生じた苗の所有権は、播種が土地使用の権原のない者によってなされた場合には土地所有者に属するとしている。したがって、B帰属で正しい。
根拠条文:民法242条・e-Govで法令を開く
民法242条―現行条文本文
第二百四十二条 (不動産の付合)
不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。
ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。
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p4 /
Aが所有するワイン甲とBが所有するワイン乙とが混和して識別することができなくなった場合において、甲と乙について主従の区別をすることができないときは、その混和物は、その混和の時における価格の割合に応じてAとBとが共有する。
説明では、民法245条が同旨の前提を置き、244条により主従区別ができないときは各動産の所有者が価格割合に応じて合成物を共有するとされている。よって記述は正しい。
根拠条文:民法245条・e-Govで法令を開く民法244条・e-Govで法令を開く
民法245条―現行条文本文
第二百四十五条 (混和)
前二条の規定は、所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する。
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民法244条―現行条文本文
第二百四十四条
付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
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p5 /
AがBの所有する鋼板甲に工作を加えて作品乙を製作した場合において、工作によって生じた価値が甲の価値を著しく超えるときは、乙の所有権は、Aに帰属する。
説明では、民法246条1項ただし書により、工作による価値が材料の価値を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得するとされている。したがって、A帰属で正しい。
根拠条文:民法246条第1項・e-Govで法令を開く
民法246条第1項―現行条文本文
他人の動産に工作を加えた者(以下この条において「加工者」という。)があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。
ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。
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全体要旨
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