民法 第86問
教材: 民法①
司法試験 H25 第4問 / 予備試験 H25 第2問
論点: 表見代理
問題
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公式解答
2. ア オ
正誤・解説
p1 /
本人から登記申請を委任された者が、その権限を越えて、本人を代理して第三者と取引行為をした場合において、その登記申請の権限が本人の私法上の契約による義務を履行するために付与されたものであり、第三者が代理人に権限があると信ずべき正当な理由があるときは、委任された登記申請の権限を基本代理権とする表見代理が成立する。
判例は、登記申請行為が私法上の義務履行のために与えられた場合、その権限を基本代理権として110条の表見代理を認めうるとしている。
根拠条文:民法110条・e-Govで法令を開く
民法110条―現行条文本文
第百十条 (権限外の行為の表見代理)
前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
原材料甲を仕入れる代理権を本人から付与された者が、その代理権を利用して利益を図ろうと考え、本人を代理して第三者から甲を買い受け、これを他に転売しその利益を着服した場合、権限外の行為についての表見代理に関する規定が類推され、第三者は、本人に対し、甲の代金の支払を求めることができる。
代理権の目的を自己又は第三者の利益のために用いたとしても、基本代理権がなければ110条は使えない。本肢はその点を誤る。
根拠条文:民法110条・e-Govで法令を開く民法107条・e-Govで法令を開く
民法110条―現行条文本文
第百十条 (権限外の行為の表見代理)
前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法107条―現行条文本文
第百七条 (代理権の濫用)
代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。
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p3 /
子が父から何らの代理権も与えられていないのに、父の代理人として相手方に対し父所有の不動産を売却した場合、相手方において、子に売買契約を締結する代理権があると信じ、そのように信じたことに正当な理由があるときは、表見代理が成立する。
基本代理権が全くない以上、相手方の善意・無過失だけでは表見代理は成立しない。
根拠条文:民法110条・e-Govで法令を開く
民法110条―現行条文本文
第百十条 (権限外の行為の表見代理)
前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
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p4 /
本人からその所有する不動産に抵当権を設定する代理権を与えられた者が、本人を代理して当該不動産を売却した場合、売買契約の相手方がその権限の逸脱の事実を知り、又はそれを知らないことについて過失があったときでも、転得者が善意無過失であるときは、表見代理が成立する。
110条の問題は直接の相手方に着目するため、転得者の善意無過失だけでは足りない。本肢は転得者保護を理由に表見代理成立とする点が誤り。
根拠条文:民法110条・e-Govで法令を開く
民法110条―現行条文本文
第百十条 (権限外の行為の表見代理)
前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
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p5 /
夫が、日常の家事の範囲を越えて、妻を代理して法律行為をした場合、相手方において、その行為がその夫婦の日常の家事に関する法律行為に属すると信ずるにつき正当な理由があるときは、権限外の行為についての表見代理に関する規定の趣旨が類推され、妻は夫がした法律行為によって生じた債務について、連帯してその責任を負う。
夫婦の日常家事に関する法律行為については761条の趣旨から、相手方保護のため110条の趣旨が類推され、妻も責任を負うと解される。
根拠条文:民法110条・e-Govで法令を開く民法761条・e-Govで法令を開く
民法110条―現行条文本文
第百十条 (権限外の行為の表見代理)
前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民法761条―現行条文本文
第七百六十一条 (日常の家事に関する債務の連帯責任)
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。
ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。
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全体要旨
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