民法 第57問
教材: 民法①
司法試験 H28 第36問
論点: 仮装譲渡
問題
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A所有の甲土地に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
公式解答
2. ア エ
正誤・解説
p1 /
Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bから甲土地を譲り受けたCが、仮装譲渡について善意のときは、登記を備えていなくてもAに対して甲土地の所有権取得を主張することができる。
民法94条1項の虚偽表示は無効だが、同条2項により善意の第三者には対抗できない。判例は、虚偽外形を作出した仮装行為者自身も第三者保護の不利益を甘受すべきとするため、善意のCは登記なくAに対抗できる。
根拠条文:民法94条第1項・e-Govで法令を開く民法94条第2項・e-Govで法令を開く
民法94条第1項―現行条文本文
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法94条第2項―現行条文本文
前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
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p2 /
Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bの死亡によりその単独相続人として所有権移転登記を了したCが、仮装譲渡について善意のときは、Aに対して甲土地の所有権を主張することができる。
判例上、民法94条2項の「第三者」は虚偽表示の当事者とその一般承継人以外をいう。単独相続人Cは一般承継人であり第三者に当たらないため、善意でもAに所有権を主張できない。
根拠条文:民法94条第1項・e-Govで法令を開く民法94条第2項・e-Govで法令を開く
民法94条第1項―現行条文本文
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
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民法94条第2項―現行条文本文
前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
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p3 /
Dは、建物所有を目的としてAから甲土地を賃借し、甲土地上に乙建物を建築してD名義で乙建物の所有権保存登記を有している。Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bから甲土地を仮装譲渡であることについて善意で譲り受け登記を備えたCは、仮装譲渡であることをDが知っていたときは、甲土地の賃借権を否定することができる。
借地借家法10条1項により、借地権は登記なくても土地上の借地権者所有建物の登記で第三者に対抗できる。Dは建物保存登記を備えるので、仮装譲渡の存在をDが知っていたとしても、CはDの賃借権を否定できない。
根拠条文:民法10条第1項・e-Govで法令を開く
民法10条第1項―現行条文本文
第七条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人(未成年後見人及び成年後見人をいう。以下同じ。)、後見監督人(未成年後見監督人及び成年後見監督人をいう。以下同じ。)又は検察官の請求により、後見開始の審判を取り消さなければならない。
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p4 /
Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bから甲土地を仮装譲渡であることについて善意で譲り受けたCから更に甲土地を譲り受けて登記を備えたDは、仮装譲渡について悪意であったとしても甲土地の所有権を取得する。
94条2項の第三者保護は転得者にも及ぶ。善意のCが第三者として保護されている以上、その後のDが悪意でも、Cからの転得による権利取得は妨げられず、Dは所有権を取得する。
根拠条文:民法94条第1項・e-Govで法令を開く民法94条第2項・e-Govで法令を開く
民法94条第1項―現行条文本文
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法94条第2項―現行条文本文
前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
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p5 /
Dは、建物所有を目的としてAから甲土地を賃借し、甲土地上に乙建物を建築してD名義で乙建物の所有権保存登記を有している。Dは、BからBの取引上の信用のために、乙建物の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、仮装譲渡であることを知らなかったAは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることができる。
土地賃貸人Aは、建物所有権の仮装譲渡について民法94条2項の第三者に当たらないため、善意でも保護されない。したがって、AはBに対し賃借権の譲渡承諾や地代請求をすることはできない。
根拠条文:民法94条第1項・e-Govで法令を開く民法94条第2項・e-Govで法令を開く
民法94条第1項―現行条文本文
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
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全体要旨
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