民事訴訟法 第243問
教材: 民事訴訟法②
予備試験 R02 第37問
論点: 既判力
問題
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公式解答
2 / 5
正誤・解説
1 /
XがYに対して所有権に基づき建物の明渡しを求める訴えを提起し、Xの建物の所有権の取得が認められないとして請求を棄却する判決が確定した後、XがYに対して当該建物について同一の取得原因を主張して所有権の確認を求める訴えを提起した場合において、後訴裁判所がXの請求を認容する判決をすることは、前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
前訴の主文は建物明渡請求の棄却であり、Xの所有権の不存在それ自体が主文で確定したとはいえない。同一の取得原因を前提とする後訴の所有権確認は、前訴既判力に当然には反しない。
根拠条文:民事執行法35条第2項・e-Govで法令を開く
民事執行法35条第2項―現行条文本文
確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。
民事執行法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:05)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
XがYに対して売買契約の詐欺取消しを理由として売買代金相当額の不当利得の返還を求める訴えを提起し、詐欺の事実が認められないとして請求を棄却する判決が確定した後、XがYに対して当該売買契約について通謀虚偽表示による無効を理由として売買代金相当額の不当利得の返還を求める訴えを提起した場合において、後訴裁判所がXの請求を認容する判決をすることは、前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
前訴で売買契約に基づく不当利得返還請求権の不存在が基準時で判断されるため、同じ売買代金相当額の返還を求める後訴で、無効原因を変えて蒸し返すことはできない。
根拠条文:民法703条・e-Govで法令を開く
民法703条―現行条文本文
第七百三条 (不当利得の返還義務)
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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3 /
XがYに対して消費貸借契約に基づき貸金の返還を求める訴えを提起し、YのXに対する金員の支払が弁済に当たるとして請求を棄却する判決が確定した後、YがXに対して当該消費貸借契約に基づく貸金債務についてその金員の支払の前に債務免除があったとして、支払った金員の額の不当利得の返還を求める訴えを提起した場合において、後訴裁判所がYの請求を認容する判決をすることは、前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
前訴で確定したのは弁済の有無であり、債務免除の有無は別の攻撃防御方法として後訴で主張し得る。したがって、後訴で不当利得返還請求を認めることは直ちに既判力違反とならない。
根拠条文:民法576条・e-Govで法令を開く
民法576条―現行条文本文
第五百七十六条 (権利を取得することができない等のおそれがある場合の買主による代金の支払の拒絶)
売買の目的について権利を主張する者があることその他の事由により、買主がその買い受けた権利の全部若しくは一部を取得することができず、又は失うおそれがあるときは、買主は、その危険の程度に応じて、代金の全部又は一部の支払を拒むことができる。
ただし、売主が相当の担保を供したときは、この限りでない。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
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4 /
XがYに対して土地の所有権の確認を求める訴えを提起し、請求を認容する判決が確定した後、YがXに対して当該土地の所有権の確認を求める訴えを提起した場合において、後訴裁判所が、当該土地について前訴の口頭弁論の終結後にXから所有権を取得したとのYの主張を認めてYの請求を認容する判決をすることは、前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
前訴の基準時後にYがXから所有権を取得したという事情は、既判力の基準時後に生じた新たな権利変動である。よって、その主張を認めて後訴請求を認容しても既判力に反しない。
5 /
XがYに対して消費貸借契約に基づき貸金の返還を求める訴えを提起し、請求を認容する判決が確定した後、Yが、当該消費貸借契約に基づく貸金債務についてその訴訟の口頭弁論の終結前に時効期間が経過していたとして消滅時効を援用し、Xに対して債務の不存在確認を求める訴えを提起した場合において、後訴裁判所が当該貸金債務の時効消滅を理由にYの請求を認容する判決をすることは、前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
前訴の基準時に既に時効完成があったなら、その時点の貸金債務不存在は前訴で判断されるべき事項である。後訴で時効消滅を持ち出して前訴と矛盾する判断を得ることは許されない。
全体要旨
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