民事訴訟法 第239問
教材: 民事訴訟法②
予備試験 R02 第40問
論点: 相殺
問題
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Xは、Yに対し、金銭債権である甲債権を、Yは、Xに対し、金銭債権である乙債権をそれぞれ有しており、甲債権と乙債権とは、相殺適状にあるところ、XがYに対して甲債権に基づく金銭の支払を求める訴え(以下「本件訴え」という。)、本件訴えに係る訴訟を「本訴訟」という。)を提起した。
公式解答
5. ウ オ
正誤・解説
p1 /
Yが本件訴訟の口頭弁論の終結時までに相殺の意思表示をせず、Xの請求を全部認容する判決が確定した場合において、Yが、その後に乙債権を自働債権とし、甲債権を受働債権とする相殺の意思表示をし、Xに対して提起した請求異議の訴えに係る訴訟において、甲債権の消滅を主張することは、この判決の既判力に抵触し、許されない。
判例は、口頭弁論終結前に相殺適状にあるのに相殺意思表示をしなかった場合でも、後に請求異議の訴えで相殺による消滅を主張することを、必ずしも既判力に反するとしていない。
根拠条文:民事執行法35条第2項・e-Govで法令を開く
民事執行法35条第2項―現行条文本文
確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。
民事執行法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:05)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
Yが本件訴えの反訴として乙債権に基づく金銭の支払を求める訴えを提起した場合において、Xが、甲債権の全部又は一部が時効により消滅したと判断されることを条件として、甲債権のうち時効により消滅した部分を自働債権とし、乙債権を受働債権とする相殺の抗弁を主張することは、許されない。
本訴で訴訟物となっている債権の全部又は一部が時効消滅した場合、その消滅部分を自働債権として反訴で相殺抗弁を主張することは許されるとする判例がある。
根拠条文:民法508条・e-Govで法令を開く
民法508条―現行条文本文
第五百八条 (時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)
時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p3 /
Yが本件訴訟において乙債権を自働債権とし、甲債権を受働債権とする訴訟上の相殺の抗弁を主張した場合において、Xが、甲債権と異なる他のYに対する債権を自働債権とし、乙債権を受働債権とする訴訟上の相殺の再抗弁を主張することは、許されない。
同一の債権について、相手方が相殺抗弁を出した後に、別の債権を自働債権とする再抗弁を主張することは、判例上許されるとされる。設問は、これを「許されない」とするので誤り。
p4 /
Yが本件訴えの反訴として乙債権に基づく金銭の支払を求める訴えを提起した場合において、Yが、Xの請求に対し、乙債権を自働債権とし、甲債権を受働債権とする相殺の抗弁を主張することは、許されない。
反訴が提起されても、反訴請求債権を自働債権、本訴請求債権を受働債権とする相殺抗弁は、通常は許されるとする判例がある。
p5 /
本件訴訟とYのXに対する乙債権に基づく金銭の支払を求める訴えとがそれぞれ係属している場合に、Yが、本件訴訟において乙債権を自働債権とし、甲債権を受働債権とする相殺の抗弁を主張することは、許されない。
同一債権が別訴で訴訟物となっていても、その債権を自働債権とする相殺抗弁の主張が直ちに禁じられるわけではないとする判例がある。設問は「許されない」とするので誤り。
全体要旨
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