民事訴訟法 第238問
教材: 民事訴訟法②
司法試験 H26 第71問
論点: 既判力・相殺の抗弁
問題
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Xは、Yと締結した自らを注文主とする建物建築請負契約をYの債務不履行を理由に工事完成前に解除し、Yを被告として、総額1000万円の損害賠償債権のうちの一部であることを明示して400万円の支払いを求める訴えを提起した。この場合における次のアからウまでの各記述について、説明した後記1から5までのうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
公式解答
3. イの記述は正しくないが、ア及びウの各記述は正しい。
正誤・解説
prop_1 /
Yから何らの抗弁が提出されることなくXの請求を全部認容する判決が確定したときは、この確定判決の既判力は、残部の請求に及ばない。
判例は、数量的一部請求について全部認容判決が確定しても、既判力は右部分の請求に限られ、残部請求には及ばないとする。
prop_2 /
裁判所は、Yの債務不履行に基づくXの1000万円の損害賠償債権は認められるが、Yから提出されたXに対する売買代金債権400万円を自働債権とする相殺の抗弁に理由があるとの心証を得たときは、Xの請求を棄却すべきである。
一部請求では、相殺の抗弁があるとき、まず債権総額を確定し自働債権を控除した残額をみて、請求額が残額内なら認容し、超えるときに限度で棄却する。請求全部を直ちに棄却するのは誤り。
prop_3 /
Yの債務不履行が認められないとしてXの請求を棄却する判決が確定したときは、XがYに対し残部の支払を求める訴えを提起することは、特段の事情がない限り、信義則に反して許されない。
数量的一部請求の棄却確定後に残部請求をするのは、前訴で認められなかった範囲を蒸し返すもので、通常は信義則に反し許されない。
全体要旨
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