民事訴訟法 第230問
教材: 民事訴訟法②
司法試験 H18 第58問
論点: 既判力の限界
問題
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公式解答
4 / 5
正誤・解説
1 /
XのYに対する所有権に基づく特定物の引渡請求訴訟において,Xに所有権があると認定して,Xの請求を認容する判決が確定した後,YがXに対して同一物の所有権確認の訴えを提起した。この場合,Yの後訴請求に前訴判決の既判力が及び,後訴請求は退けられる。
前訴で判断されたのは、Xの目的物所有権を前提とする引渡請求の可否であり、所有権それ自体の確認が主文で直接判断されたわけではないため、同一物所有権確認請求に既判力は及ばない。
根拠条文:民事訴訟法114条第1項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法114条第1項―現行条文本文
確定判決は、主文に包含するものに限り、既判力を有する。
民事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:11)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
約束手形の所持人Xが,手形の振出人であるY会社に対し,振出日欄白地のまま手形金を請求する訴えを提起し,請求棄却の判決が確定した後,Xが白地部分を補充して,再度Yに対し手形金を請求する訴えを提起した。この場合,Xの後訴請求は,既判力によって妨げられることはない。
白地補充権を既に有しながら後に補充して同一手形金請求をするのは,前訴で争えた事情を後から持ち出すものとみられ,特段の事情がない限り前訴の既判力に遮断される。
3 /
XのYに対する1000万円の貸金返還請求訴訟において,Yが限定承認の抗弁を主張し,相続財産の限度で支払を命ずるとの判決が確定した後,XがYに相続財産の一部の隠匿があったとして,改めて責任限定のない判決を求めて,同一の訴えを提起した。この場合,Xの後訴請求には前訴判決の効力は及ばない。
限定承認の有無・効力は前訴の口頭弁論終結前に主張できた事情であり,後に同じ請求で責任限定のない判決を求めても,前訴確定判決の既判力により遮断される。
根拠条文:民事執行法35条第2項・e-Govで法令を開く民事訴訟法545条第2項・e-Govで法令を開く
民事執行法35条第2項―現行条文本文
確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。
民事執行法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:05)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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4 /
XがY会社に対して有する金銭債権についてその支払を命ずる判決が確定した後,当該債務の支払を免れるためZ会社が設立された。これが法人格濫用に当たる場合,法人格否認の法理により,Y会社の有する債務をZ会社が履行する義務を負うとしても,Y会社の受けた判決の既判力がZ会社に及ぶことはない。
法人格否認により実体法上ZがYの債務を負うとしても,手続保障の観点から,Yに対する前判決の既判力や執行力を当然にZへ拡張することはできない。
5 /
XのYに対する所有権に基づく建物収去土地明渡請求訴訟において,訴訟上の和解により,Yは建物を収去し,敷地である土地を明け渡すべき義務を負うとされた。その後,Yから当該建物を借り受け,その建物の敷地である土地を占有するZには,Zが和解調書の存在を知っていたか否かにかかわらず,当該調書の執行力が及ぶ。
訴訟上の和解調書は確定判決と同様の執行力を持ち,建物賃借人が土地占有を承継する関係では,和解成立後の承継人にも執行力が及ぶとされる。
根拠条文:民事訴訟法115条第1項・e-Govで法令を開く民事訴訟法115条第1項第3号・e-Govで法令を開く
民事訴訟法115条第1項―現行条文本文
確定判決は、次に掲げる者に対してその効力を有する。
一 当事者
二 当事者が他人のために原告又は被告となった場合のその他人
三 前二号に掲げる者の口頭弁論終結後の承継人
四 前三号に掲げる者のために請求の目的物を所持する者
民事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:11)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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民事訴訟法115条第1項第3号―現行条文本文
三 前二号に掲げる者の口頭弁論終結後の承継人
民事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:11)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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