民事訴訟法 第229問
教材: 民事訴訟法②
司法試験 H21 第69問(改)
論点: 既判力の作用
問題
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公式解答
3 / 5
正誤・解説
p1 /
被告の相殺の抗弁を認めて、原告の売買代金請求を棄却する前訴判決が確定した後に、前訴の原告が、前訴と同一の売買契約に基づく代金の支払を求めて提起した後訴
前訴で相殺の抗弁が認められると、売買代金請求権の不存在が既判力で確定する。同一売買契約に基づく代金請求の後訴には、前訴判決の既判力が及ぶ。
根拠条文:民法555条・e-Govで法令を開く民法114条第1項・e-Govで法令を開く
民法555条―現行条文本文
第五百五十五条 (売買)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
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民法114条第1項―現行条文本文
前条の場合において、相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
この場合において、本人がその期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。
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p2 /
取得時効を認めて、甲土地が原告の所有であることを確認する前訴判決が確定した後に、前訴の被告が時効の完成猶予を主張して、前訴の原告に対して、甲土地が前訴の被告の所有であることの確認を求めて提起した後訴
前訴で甲土地が原告所有と確定すると、相手方の所有権不存在が既判力で確定する。後訴の被告による自己所有確認請求は、その既判力に遮断される。
根拠条文:民事訴訟法114条第2項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法114条第2項―現行条文本文
相殺のために主張した請求の成立又は不成立の判断は、相殺をもって対抗した額について既判力を有する。
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p3 /
売買契約によって被告から甲土地を取得したことを理由に、原告の所有権移転登記手続請求を認める前訴判決が確定した後に、前訴の被告が前訴の原告に対し、当該売買契約に錯誤があったとして、甲土地が前訴の被告の所有であることの確認を求めて提起した後訴
前訴は所有権移転登記請求権の有無を判断したにとどまり、売買契約に錯誤があるかや甲土地の所有者が誰かは判決理由中の判断にすぎない。したがって、その点には既判力が及ばない。
根拠条文:民法560条・e-Govで法令を開く民法114条第1項・e-Govで法令を開く
民法560条―現行条文本文
第五百六十条 (権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。
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民法114条第1項―現行条文本文
前条の場合において、相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
この場合において、本人がその期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。
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p4 /
被告から絵画を買い受けたことを理由として、当該絵画の原告への引渡しを命じる前訴判決が確定した後に、前訴の被告が、詐欺を理由とする売買契約の取消しを主張して、前訴確定判決について提起した請求異議の訴え
前訴の引渡請求認容により、売買契約に基づく引渡請求権の存在が既判力で確定する。これに対する請求異議の訴えで売買取消しを主張するのは、その既判力に反する。
根拠条文:民事訴訟法114条第1項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法114条第1項―現行条文本文
確定判決は、主文に包含するものに限り、既判力を有する。
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p5 /
交通事故による受傷に関して口頭弁論終結時までに支出した治療費につき損害賠償を命じる前訴判決が確定した後、前訴の原告が、前訴の口頭弁論終結時には医学的に予想できなかった後遺症が現れ、手術を余儀なくされたとして、当該手術による治療費についての損害賠償を求めて提起した後訴
前訴で確定したのは口頭弁論終結時までの治療費に関する損害賠償請求権であり、将来予測できなかった後遺症に伴う手術費までは含まれない。したがって、その後訴には前訴判決の既判力は及ばない。
根拠条文:民事訴訟法114条第1項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法114条第1項―現行条文本文
確定判決は、主文に包含するものに限り、既判力を有する。
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全体要旨
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