民事訴訟法 第188問
教材: 民事訴訟法①
予備試験 R03 第40問
論点: 文書提出命令
問題
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公式解答
3
正誤・解説
p1 /
訴訟外の第三者である金融機関が所持する顧客の取引履歴が記載された取引明細書について文書提出命令の申立てがなされた場合に、その顧客自身が訴訟の当事者として開示義務を負うとしてであっても、金融機関は、その保有する顧客の信用情報につき、商慣習上又は契約上、その顧客との関係で守秘義務を負うから、裁判所は、当該取引明細書の提出を命ずることはできない。
判例は、金融機関の守秘義務があっても、顧客自身が当事者として開示義務を負う場合には直ちに提出拒否の根拠にならないとしている。したがって、本肢は誤り。
根拠条文:民事訴訟法220条・e-Govで法令を開く
民事訴訟法220条―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。
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p2 /
公務員の職務上の秘密に関する文書について、当該監督官庁が、当該文書の提出により国の安全が害されるおそれがあることを理由として、当該文書がその提出により公共の利益を害し、又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるものに該当する旨の意見を述べたときは、裁判所は、その提出を命ずることができない。
223条3項4項により、監督官庁の意見があっても、裁判所は理由があると認めるに足りない場合には提出を命じ得る。よって「できない」は誤り。
根拠条文:民事訴訟法223条第3項・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第4項・e-Govで法令を開く民事訴訟法220条第4号・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第6項・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第7項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法223条第3項―現行条文本文
裁判所は、公務員の職務上の秘密に関する文書について第二百二十条第四号に掲げる場合であることを文書の提出義務の原因とする文書提出命令の申立てがあった場合には、その申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当該文書が同号ロに掲げる文書に該当するかどうかについて、当該監督官庁(衆議院又は参議院の議員の職務上の秘密に関する文書についてはその院、内閣総理大臣その他の国務大臣の職務上の秘密に関する文書については内閣。以下この条において同じ。)の意見を聴かなければならない。
この場合において、当該監督官庁は、当該文書が同号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べるときは、その理由を示さなければならない。
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民事訴訟法223条第4項―現行条文本文
前項の場合において、当該監督官庁が当該文書の提出により次に掲げるおそれがあることを理由として当該文書が第二百二十条第四号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べたときは、裁判所は、その意見について相当の理由があると認めるに足りない場合に限り、文書の所持者に対し、その提出を命ずることができる。
一 国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれ
二 犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
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民事訴訟法220条第4号―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。
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民事訴訟法223条第6項―現行条文本文
裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が第二百二十条第四号イからニまでに掲げる文書のいずれかに該当するかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができる。
この場合においては、何人も、その提示された文書の開示を求めることができない。
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民事訴訟法223条第7項―現行条文本文
文書提出命令の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
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p3 /
裁判所は、専ら所持者の利用に供するための文書に当たる文書について、筆者と当該文書の所持者との間の法律関係について作成された文書であることを理由として、その提出を命ずることができない。
220条3号後段の「専ら所持者の利用に供するための文書」には、専ら自己使用のための内部文書は含まれないと判例が示す。本肢は、所持者との法律関係文書だから提出不可とする点で判例趣旨に沿う。
根拠条文:民事訴訟法220条・e-Govで法令を開く民事訴訟法220条第4号・e-Govで法令を開く民事訴訟法220条第3号・e-Govで法令を開く
民事訴訟法220条―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。
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民事訴訟法220条第4号―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。
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民事訴訟法220条第3号―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。
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p4 /
裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が刑事事件に係る訴訟に関する書類に該当するかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができる。
223条6項前段が提示を認めるのは、220条4号イ~ニに当たるかの判断のためであり、刑事事件に係る訴訟に関する書類かどうかの判断のためではない。
根拠条文:民事訴訟法220条・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第3項・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第4項・e-Govで法令を開く民事訴訟法220条第4号・e-Govで法令を開く民事訴訟法220条第3号・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第6項・e-Govで法令を開く民事訴訟法223条第7項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法220条―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
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民事訴訟法223条第3項―現行条文本文
裁判所は、公務員の職務上の秘密に関する文書について第二百二十条第四号に掲げる場合であることを文書の提出義務の原因とする文書提出命令の申立てがあった場合には、その申立てに理由がないことが明らかなときを除き、当該文書が同号ロに掲げる文書に該当するかどうかについて、当該監督官庁(衆議院又は参議院の議員の職務上の秘密に関する文書についてはその院、内閣総理大臣その他の国務大臣の職務上の秘密に関する文書については内閣。以下この条において同じ。)の意見を聴かなければならない。
この場合において、当該監督官庁は、当該文書が同号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べるときは、その理由を示さなければならない。
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民事訴訟法223条第4項―現行条文本文
前項の場合において、当該監督官庁が当該文書の提出により次に掲げるおそれがあることを理由として当該文書が第二百二十条第四号ロに掲げる文書に該当する旨の意見を述べたときは、裁判所は、その意見について相当の理由があると認めるに足りない場合に限り、文書の所持者に対し、その提出を命ずることができる。
一 国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれ
二 犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
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第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
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二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
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裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が第二百二十条第四号イからニまでに掲げる文書のいずれかに該当するかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができる。
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文書提出命令の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
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p5 /
証拠調べの必要性がないことを理由とする文書提出命令の申立て却下決定に対しては、証拠調べの必要性があることを理由として即時抗告をすることはできないが、文書提出命令に対して、証拠調べの必要性がないことを理由として即時抗告をすることはできる。
即時抗告で主張できるのは命令・却下決定に対する不服であり、文書提出命令に対して「必要性がない」ことを理由に即時抗告することはできないと判例は解する。本肢は逆で誤り。
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文書提出命令の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
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