民事訴訟法 第184問
教材: 民事訴訟法①
司法試験 H21 第64問
論点: 文書提出命令
問題
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公式解答
5
正誤・解説
p1 /
文書提出命令の申立てをする場合においては、文書の表示及び趣旨を明らかにしなければならないが、それが著しく困難なときは、申立人の申出があれば、裁判所は、文書提出命令の申立てに理由がないことが明らかな場合を除き、文書の所持者に対し、当該文書の表示及び趣旨を明らかにすることを求めることができる。
民訴法221条1項、222条1項・2項の内容に沿う。表示・趣旨の特定が著しく困難な場合には、一定の要件の下で裁判所が所持者に明らかにさせることができる。
根拠条文:民事訴訟法221条第1項・e-Govで法令を開く民事訴訟法222条第1項・e-Govで法令を開く民事訴訟法222条第2項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法221条第1項―現行条文本文
文書提出命令の申立ては、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
一 文書の表示
二 文書の趣旨
三 文書の所持者
四 証明すべき事実
五 文書の提出義務の原因
民事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:11)
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民事訴訟法222条第1項―現行条文本文
文書提出命令の申立てをする場合において、前条第一項第一号又は第二号に掲げる事項を明らかにすることが著しく困難であるときは、その申立ての時においては、これらの事項に代えて、文書の所持者がその申立てに係る文書を識別することができる事項を明らかにすれば足りる。
この場合においては、裁判所に対し、文書の所持者に当該文書についての同項第一号又は第二号に掲げる事項を明らかにすることを求めるよう申し出なければならない。
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民事訴訟法222条第2項―現行条文本文
前項の規定による申出があったときは、裁判所は、文書提出命令の申立てに理由がないことが明らかな場合を除き、文書の所持者に対し、同項後段の事項を明らかにすることを求めることができる。
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p2 /
銀行の貸出稟議書は、専ら銀行内部の利用に供する目的で作成され、外部に開示することが予定されていない文書であって、開示されると銀行内部における自由な意見の表明に支障を来し銀行の自由な意思形成が阻害されるおそれがあるものとして、特段の事情がない限り、専ら文書の所持者の利用に供するための文書に該当することから、所持者はその提出を拒むことができる。
百選66の趣旨どおり、貸出稟議書は内部的・非公開的性質が強く、特段の事情がなければ「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たるとされた。
根拠条文:民事訴訟法220条第4号・e-Govで法令を開く
民事訴訟法220条第4号―現行条文本文
第二百二十条 (文書提出義務)
次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。
一 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。
二 挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。
三 文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。
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p3 /
文書提出命令が申し立てられた場合において、文書に取り調べる必要がないと認める部分があり、又は提出の義務があると認めることができない部分があるときは、裁判所は、その部分を除いて、提出を命ずることができる。
民訴法223条1項の内容。提出不要・義務なしの部分があっても、除外して提出命令を出せる。
根拠条文:民事訴訟法223条第1項・e-Govで法令を開く
民事訴訟法223条第1項―現行条文本文
裁判所は、文書提出命令の申立てを理由があると認めるときは、決定で、文書の所持者に対し、その提出を命ずる。
この場合において、文書に取り調べる必要がないと認める部分又は提出の義務があると認めることができない部分があるときは、その部分を除いて、提出を命ずることができる。
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p4 /
証拠調べの必要性を欠くことを理由として文書提出命令の申立てを却下する決定に対しては、その必要性があることを理由として独立に不服の申立てをすることはできない。
判例は、申立て却下に対して申立人が不服申立てをすることはできても、同じ理由で独立に不服申立てはできないとする。
p5 /
本案訴訟の原告が申し立て、文書の所持者である第三者に対してされた文書提出命令に対し、本案訴訟の被告は不服の申立てをすることができる。
判例は、提出命令の相手方たる所持者以外の者であっても、独立の不服申立ては許されないとしている。被告はこの命令の名宛人ではなく、争うことはできない。
全体要旨
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