民事訴訟法 第144問
教材: 民事訴訟法①
予備試験 H30 第38問
論点: 抗弁
問題
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公式解答
4. ウ オ
正誤・解説
ア /
10年の時効取得を原因とする土地の所有権移転登記手続を求める訴えの請求原因に対する「原告は、占有開始の時に当該土地の所有権を有しないことを知っていた。」との主張は、抗弁である。
10年取得時効を基礎づける請求原因は、占有などの要件事実であり、「原告が開始時に所有権を知らなかったか」という反対事実は、権利発生を妨げる抗弁として扱われる。
根拠条文:民法162条第2項・e-Govで法令を開く民法186条第2項・e-Govで法令を開く民法145条・e-Govで法令を開く
民法162条第2項―現行条文本文
十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。
民法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:46)
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民法186条第2項―現行条文本文
前後の両時点において占有をした証拠があるときは、占有は、その間継続したものと推定する。
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民法145条―現行条文本文
第百四十五条 (時効の援用)
時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。
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イ /
売買契約に基づく動産の引渡しを求める訴えの請求原因に対する「原告が被告に対して代金の支払をするまで当該動産の引渡しを拒絶する。」との主張は、抗弁である。
売買に基づく引渡請求に対し、同時履行の抗弁を述べる主張であり、請求原因である売買契約の成立と並立して権利行使を阻むので抗弁に当たる。
根拠条文:民法555条・e-Govで法令を開く民法533条・e-Govで法令を開く
民法555条―現行条文本文
第五百五十五条 (売買)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
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民法533条―現行条文本文
第五百三十三条 (同時履行の抗弁)
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。
ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。
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ウ /
消費貸借契約に基づく貸金返還を求める訴えの請求原因に対する「金銭の交付が贈与契約に基づくものであったから、金銭の返還請求権は発生しない。」との主張は、抗弁である。
贈与であれば貸金返還請求権の発生自体を基礎づける請求原因(消費貸借)の存在を否定する主張であり、抗弁ではなく請求原因に対する否認となる。
根拠条文:民法587条・e-Govで法令を開く
民法587条―現行条文本文
第五百八十七条 (消費貸借)
消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。
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エ /
所有権に基づく土地の明渡しを求める訴えの請求原因に対する「原告は、他の第三者に対して当該土地を売り、所有権を失った。」との主張は、抗弁である。
所有権に基づく明渡請求では、原告の所有権と被告占有が請求原因である。原告が第三者への売却で所有権を失ったという事実は、原告の権利を失わせる後発事情として抗弁になる。
オ /
保証契約に基づく保証債務の履行を求める訴えの請求原因に対する「主債務者が保証契約書を偽造した。」との主張は、抗弁である。
保証契約成立の前提である書面作成・契約成立を否定する内容であり、請求原因の不存在をいう主張にすぎない。抗弁ではない。
根拠条文:民法446条第1項・e-Govで法令を開く民法446条第2項・e-Govで法令を開く
民法446条第1項―現行条文本文
保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
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民法446条第2項―現行条文本文
保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
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全体要旨
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