民事訴訟法 第143問
教材: 民事訴訟法①
予備試験 H27 第38問
論点: 否認と抗弁
問題
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Xは、Yに対し、Yの代理人Zとの間で、Yが所有する甲土地の売買契約を締結したと主張して、売買契約に基づき甲土地の所有権移転登記手続を求める訴えを提起した。
公式解答
5. ウ エ
正誤・解説
p1 /
Yは、Zに対して、代理権を授与したことはない。
請求原因①(XとZとの間で売買契約を締結したこと)と両立せず、契約の成立自体を否定する方向の主張であるため、抗弁ではなく否認となる。
根拠条文:民法560条・e-Govで法令を開く民法99条第1項・e-Govで法令を開く
民法560条―現行条文本文
第五百六十条 (権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。
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民法99条第1項―現行条文本文
代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。
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p2 /
YがZに対して授与した代理権は、甲土地についての賃貸借契約を締結することについてのものである。
請求原因③(Zが売買についての代理権を有していたこと)と両立せず、代理権の範囲を争う内容であるから、請求原因に対する否認となる。
p3 /
XとZとの間で甲土地の売買契約が締結される前に、YとZとの合意によりZへの授権は撤回されている。
授権の撤回は、撤回前にされた行為の効力を失わせる事情として、請求原因①〜③と両立する。無権代理を前提に本人追認の有無が問題となるため、抗弁となる。
根拠条文:民法113条第1項・e-Govで法令を開く民法99条第1項・e-Govで法令を開く
民法113条第1項―現行条文本文
代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。
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民法99条第1項―現行条文本文
代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。
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p4 /
甲土地の売買契約に係るZの意思表示は、XのZに対する詐欺に基づいてされたものであるので、これを取り消す。
詐欺による取消しは、売買契約の効力を争ってその効果を失わせる主張であり、請求原因①〜③と両立する。したがって抗弁となり得る。
根拠条文:民法96条第1項・e-Govで法令を開く民法121条・e-Govで法令を開く
民法96条第1項―現行条文本文
詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
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民法121条―現行条文本文
第百二十一条 (取消しの効果)
取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。
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p5 /
Zが甲土地についての売買契約を締結した相手方は、Xではなく、Xの息子であるAである。
結局、XとZとの間の売買契約の成立を否定する主張であり、請求原因①と両立しないため、抗弁ではなく否認となる。
ans /
5
正解は5。抗弁となり得るのは、ウ・エ。
全体要旨
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