憲法 第272問
教材: 憲法②
司法試験 H18 第4問
論点: 勤労の権利と労働基本権
問題
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アからオまでの各記述について、最高裁判所の判例の要約として、正しいもの三つの組合せを選ぶ。
公式解答
7. イ ウ エ
正誤・解説
A /
憲法27条の勤労の権利は、これを直接根拠として行政庁に対してその実現を求める具体的請求権であるとは解されないものの、立法府が勤労の機会を実質的に確保するため最低限度の立法をしないときには、憲法27条に基づいて、立法不作為の違憲確認訴訟を提起できる。
判例は、憲法27条から直ちに立法不作為の違憲確認訴訟を提起できる一般的な権利までは認めていない。勤労の権利は理念的・政策的性格が強く、具体的請求権としては把握されにくい。
根拠条文:日本国憲法27条・e-Govで法令を開く日本国憲法28条・e-Govで法令を開く
日本国憲法27条―現行条文本文
第二十七条
すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
児童は、これを酷使してはならない。
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日本国憲法28条―現行条文本文
第二十八条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
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I /
労働組合の組合員に対する統制権は、労働者の団結権保障の一環として、憲法28条の精神に由来するものであるが、労働組合が、公職選挙における統一候補を決定し、組合を挙げて選挙運動を推進している場合であっても、組合の方針に反して立候補した組合員を統制違反として処分することは、労働組合の統制権の限界を超えるものとして、違法といわなければならない。
判例は、組合の政治活動との関係でも、立候補の自由に対する統制は慎重に判断すべきとし、組合方針に反して立候補した者への処分は統制権の限界を超えるとした。
根拠条文:日本国憲法28条・e-Govで法令を開く
日本国憲法28条―現行条文本文
第二十八条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
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U /
労働組合への加入強制の方式の一つとして採用されているユニオン・ショップ協定のうち、使用者とユニオン・ショップ協定を締結している組合(締結組合)以外の他の組合に加入している者や、締結組合から脱退・除名されたが他の組合に加入又は新たな組合を結成した者について、使用者の解雇義務を定める部分は、労働者の組合選択の自由や他の組合の団結権を侵害するものであり、民法90条の規定により無効と解すべきである。
判例は、他組合員や脱退後に他組合へ加入した者まで解雇対象とする部分は、組合選択の自由や他組合の団結権を害し、公序に反して無効とした。
根拠条文:日本国憲法28条・e-Govで法令を開く日本国憲法25条・e-Govで法令を開く
日本国憲法28条―現行条文本文
第二十八条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
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日本国憲法25条―現行条文本文
第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
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E /
憲法は、勤労者の団体行動権を保障しているが、勤労者の争議権の無制限な行使を許容するものではなく、労働争議において使用者側の自由意思を著しく圧し、又は極度に抑圧し、あるいはその財産に対する支配を阻止し、私有財産制度の基幹を揺るがすような行為をすることは許されない。いわゆる生産管理において、労働者が、権利者の意思を排除して企業経営の機能を行うときは、正当な争議行為とはいえない。
判例は、争議権にも限界があり、使用者の意思を排除して企業経営機能を代行するような生産管理型の行為は正当な争議行為ではないとした。
根拠条文:日本国憲法28条・e-Govで法令を開く
日本国憲法28条―現行条文本文
第二十八条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
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O /
憲法28条の趣旨からすると、正当な争議行為については、刑事責任を問われず、また、民事上の債務不履行ないし不法行為責任を免除されると解され、ストライキを行った場合、それが正当な争議行為であると認定されれば、当該ストライキ期間中の賃金についても使用者側に請求することができる。
判例は、正当な争議行為について刑事・民事上の責任が一定範囲で免責されるとしても、ストライキ中の賃金請求までは認めていない。賃金は労務提供との対価であり、当然に請求できるわけではない。
根拠条文:日本国憲法28条・e-Govで法令を開く日本国憲法35条・e-Govで法令を開く日本国憲法8条・e-Govで法令を開く日本国憲法25条・e-Govで法令を開く
日本国憲法28条―現行条文本文
第二十八条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
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日本国憲法35条―現行条文本文
第三十五条
何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。
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日本国憲法8条―現行条文本文
第八条
皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。
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第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
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全体要旨
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