憲法 第195問
教材: 憲法②
司法試験 H29 第6問
論点: ビラ投かんと表現の自由
問題
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公務員宿舎である集合住宅の各室玄関ドアの新聞受けに、政治的意見を記載したビラを投かんする目的で同集合住宅の敷地等に立ち入った事案について判示した最高裁判所の判決(平成20年4月11日第二小法廷判決、刑集62巻5号1217頁)
公式解答
2222
正誤・解説
A /
前記判決は、被告人による政治的意見を記載したビラの配布は、表現の自由の行使ということができ、その行為を刑法第130条前段の罪により処罰することは、表現そのものを処罰することの憲法適合性が問題となるとした。
解説では、問題となったのはビラの配布そのものの処罰ではなく、ビラ配布のために「人の看守する邸宅」に管理権者の承諾なく立ち入った行為を処罰することの合憲性だとしている。
根拠条文:日本国憲法21条第1項・e-Govで法令を開く刑法130条・e-Govで法令を開く
日本国憲法21条第1項―現行条文本文
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
日本国憲法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:52)
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刑法130条―現行条文本文
第百三十条 (住居侵入等)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
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B /
前記判決は、表現の自由は、送り手の情報が妨げられることなく受け手に受領されることを当然に内包しており、本件で被告人の行為に刑事罰を科すことは、本件公務員宿舎の居住者が情報に接する機会を奪い、その受領権を侵害することになるとした。
解説は、表現の自由が受け手の受領権を当然に内包するとまでは述べていない。また、本件ではそのような受領権侵害を理由に合憲性判断をしていない。
根拠条文:日本国憲法21条第1項・e-Govで法令を開く刑法130条・e-Govで法令を開く
日本国憲法21条第1項―現行条文本文
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
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第百三十条 (住居侵入等)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
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C /
前記判決は、本件立入りの場所が自衛隊・防衛庁当局が管理するものであることから、いわゆるパブリック・フォーラムたる性質を持つものと前提しつつ、判断したものである。
解説では、本件立入り場所は防衛庁職員及びその家族が私的生活を営む集合住宅の共用部分等であり、一般人が自由に出入りできる場所ではないとして、パブリック・フォーラム性を前提にしていない。
根拠条文:日本国憲法21条第1項・e-Govで法令を開く
日本国憲法21条第1項―現行条文本文
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
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D /
前記判決の後の判決(最高裁判所平成21年11月30日第二小法廷判決、刑集63巻9号1765頁)では、政党のビラを配布するために民間の分譲マンションの各住戸の廊下等共用部分に立ち入る行為につき、表現の自由の重要性に鑑み、当該マンションの管理者が商業的な宣伝・広告のビラのみならず政党のビラを配布することまで禁止するのは合理性を欠くとして、刑法第130条の罪に問うことは憲法第21条第1項に反すると判示された。
解説の該当判決は、管理者の禁止が合理性を欠くとはいえないとして、立入り行為を刑法130条前段で問うことは憲法21条1項に反しないとした。設問は結論が逆である。
根拠条文:日本国憲法21条第1項・e-Govで法令を開く刑法130条・e-Govで法令を開く
日本国憲法21条第1項―現行条文本文
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
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第百三十条 (住居侵入等)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
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全体要旨
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