憲法 第117問
教材: 憲法①
司法試験 H18 第9問
論点: 投票価値の平等
問題
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ア〜エの各記述について、判例に照らして正誤を判定する。
公式解答
2122
正誤・解説
p1 /
議員定数をどのように配分するかは、立法府である国会の権限に属する立法政策の問題であるが、衆議院議員選挙において、選挙区間の投票価値の格差により選挙人の選挙権の享有に極端な不平等を生じさせるような場合には、例外的に、立法府の裁量の範囲を超えるものとして、憲法違反となる。
衆議院議員選挙の区割り・定数配分は国会の裁量事項だが、投票価値の著しい不平等があるときは、裁量の限界を超えて違憲となりうる。記述はこの点を踏まえているが、説明画像ではアは×とされている。
p2 /
衆議院議員選挙において、選挙区間の投票価値の最大格差が3倍を超える場合には、憲法の要求する投票価値の平等に反する程度に至っているといえるが、必ずしもそれだけでは、当該議員定数配分規定が憲法に違反しているということまではできない。
最大格差が3倍超で直ちに違憲とまではいえず、事情を総合して憲法上要求される是正の有無を判断する、という説明画像の趣旨に合致する。
p3 /
参議院議員の選挙区選挙については、地域代表の性質を有するという参議院の特殊性により、投票価値の平等が直接的には要求されないと解されるから、衆議院選挙の場合とは異なり、選挙区間における投票価値の格差が5倍を超えるような場合であっても、憲法違反とはならない。
参議院の地域代表性を踏まえても、投票価値の平等が全く要求されないわけではない。最大格差が5倍超でも直ちに適法とはいえず、違憲となりうる。
p4 /
議員定数配分規定が、憲法の要求する投票価値の平等に反し、違憲であると判断される場合、そのことを理由として当該規定に基づく選挙全体を無効としても、これによって直ちに違憲状態が是正されるわけではなく、かえって憲法の所期するところに適合しない結果を生ずるから、行政事件訴訟法第31条の定める事情判決の制度を類推して、議席を過小に配分された選挙区の選挙のみを無効とすべきである。
違憲とされても、直ちに選挙全体を無効にすべきとは限らず、判決主文では当該選挙が違法である旨を示すにとどめるのが相当とされる。事情判決の類推適用をして一部選挙のみ無効とすべき、というのは本問の説明と合わない。
根拠条文:行政事件訴訟法31条第1項・e-Govで法令を開く
行政事件訴訟法31条第1項―現行条文本文
取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。
この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。
行政事件訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:15:02)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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