憲法 第26問
教材: 憲法①
司法試験 H22 第13問
論点: 天皇の地位・権能
問題
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ア 天皇の国事行為に関する最高裁判所の判例によれば、内閣の「助言」とは内閣から天皇への事前の申出であり、「承認」とは天皇の行為が「助言」の趣旨に合致するものであると事後に認めることであって、いずれも閣議により決定しなければならないとされている。
イ 天皇の「象徴としての行為」を認める立場からは、天皇が全国植樹祭に出席すること及び無須賀の研究成果を公表することは、いずれも「象徴としての行為」に該当することとなるので、内閣の助言と承認により行われなければならない。
ウ 天皇に対する刑事訴追の可否については憲法上も法律上も明文の定めがないが、摂政や国事行為の臨時代行の委任を受けた皇族がその在任中あるいはその委任がされている間は「訴追されない」とする法律の規定から類推して、天皇に対する刑事訴追は許されないものと解される。
公式解答
2. アイ
正誤・解説
ア /
天皇の国事行為に関する最高裁判所の判例によれば、内閣の「助言」とは内閣から天皇への事前の申出であり、「承認」とは天皇の行為が「助言」の趣旨に合致するものであると事後に認めることであって、いずれも閣議により決定しなければならないとされている。
説明では、最高裁判例上、「助言」は内閣から天皇への事前の申出、「承認」は天皇の行為を事後に認めるものとされるが、いずれも閣議決定を要するとはされていないため誤りとされている。
根拠条文:日本国憲法3条・e-Govで法令を開く日本国憲法7条・e-Govで法令を開く
日本国憲法3条―現行条文本文
第三条
天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
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日本国憲法7条―現行条文本文
第七条
天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 衆議院を解散すること。
四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行ふこと。
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イ /
天皇の「象徴としての行為」を認める立場からは、天皇が全国植樹祭に出席すること及び無須賀の研究成果を公表することは、いずれも「象徴としての行為」に該当することとなるので、内閣の助言と承認により行われなければならない。
説明では、全国植樹祭への出席は「象徴としての行為」に当たり得るが、魚類学の研究成果の公表は当たらないとされる。また、象徴としての行為でも公的性質上、助言と承認だけでよいとはいえない。
根拠条文:日本国憲法3条・e-Govで法令を開く日本国憲法7条・e-Govで法令を開く
日本国憲法3条―現行条文本文
第三条
天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
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日本国憲法7条―現行条文本文
第七条
天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 衆議院を解散すること。
四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行ふこと。
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ウ /
天皇に対する刑事訴追の可否については憲法上も法律上も明文の定めがないが、摂政や国事行為の臨時代行の委任を受けた皇族がその在任中あるいはその委任がされている間は「訴追されない」とする法律の規定から類推して、天皇に対する刑事訴追は許されないものと解される。
説明では、皇室典範21条本文や国事行為臨時代行法6条本文により、摂政や臨時代行を受けた皇族は在任中・委任中は訴追されないとされており、これを根拠に天皇への刑事訴追も許されないとする本肢は正しいとされている。
根拠条文:日本国憲法21条・e-Govで法令を開く日本国憲法6条・e-Govで法令を開く
日本国憲法21条―現行条文本文
第二十一条
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
検閲は、これをしてはならない。
通信の秘密は、これを侵してはならない。
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日本国憲法6条―現行条文本文
第六条
天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
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全体要旨
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