憲法 第2問
教材: 憲法①
司法試験 H19 第1問
論点: 法の支配
問題
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「法の支配」の原理は、中世における「古き良き法」の優位の思想から生まれ、英米法の根幹として発展してきた。古典的には、「法の支配」とは専断的な国家権力の支配、すなわち、「【A】支配」を排斥し、権力を法で拘束することによって、国民の権利・自由を擁護することを目的とする原理である。「法の支配」の原理にいう「法」の観念が問題となる。それは、議会が一定の手続に従って制定したという形式的要件だけではなく、その内容が「理にかなっている」ものでなければならないという実質的要件を含む観念である。法の支配という場合の「法」とは、【B】の思想と固く結びついているのであり、権威主義的な法概念ではなく、民主主義的な法概念である。日本国憲法も、「法の支配」の原理に立脚しているといえる。それは、憲法の最高法規性の明確化、【C】人権の保障、適正手続の保障、【D】に見られるような司法権の拡大強化、そして裁判所の違憲審査権の確立からみて明らかである。
公式解答
5736
正誤・解説
p1 /
神の
「法の支配」は専断的権力の支配を排し、人間の権利・自由を法で保障するという趣旨であるため、「神の支配」ではない。
p2 /
憲法第76条第2項後段の行政機関による裁判の全面的禁止
司法権の拡大強化の例としては、行政機関による裁判の全面的禁止ではなく、特別裁判所の禁止などが挙げられる。
根拠条文:日本国憲法76条第2項・e-Govで法令を開く
日本国憲法76条第2項―現行条文本文
特別裁判所は、これを設置することができない。
行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
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p3 /
憲法第11条及び第97条に規定されているように、理念として「不可侵」である
憲法11条・97条は基本的人権の不可侵性を定める。法の支配の内容として、人権保障の強調に対応する選択肢である。
根拠条文:日本国憲法11条・e-Govで法令を開く日本国憲法97条・e-Govで法令を開く
日本国憲法11条―現行条文本文
第十一条
国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。
この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
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日本国憲法97条―現行条文本文
第九十七条
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
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p4 /
権力分立
本文の空欄【B】は、法が結びつく思想として民主主義を指す。権力分立ではない。
p5 /
人の
古典的定式は「人の支配」ではなく法の支配であり、専断的な国家権力の支配を排斥する趣旨に合う。
p6 /
憲法第76条第2項前段の特別裁判所の設置の禁止
76条2項前段は特別裁判所の設置を禁じ、司法権の拡大強化を示す例として法の支配の説明に当たる。
根拠条文:日本国憲法76条第2項・e-Govで法令を開く
日本国憲法76条第2項―現行条文本文
特別裁判所は、これを設置することができない。
行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
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p7 /
基本的人権
法の支配と結びつく「法」は民主主義的法概念であり、憲法上の基本的人権保障の発想と整合する。
p8 /
憲法第12条に規定されているように「常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」
12条は国民の人権保持義務・公共の福祉のための利用責任を定め、法の支配の内容説明に適合する。
根拠条文:日本国憲法12条・e-Govで法令を開く
日本国憲法12条―現行条文本文
第十二条
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。
又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
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全体要旨
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