商法 第284問
教材: 商法②
司法試験 H18 第37問
論点: 支配人
問題
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公式解答
5. エ オ
正誤・解説
p1 /
商人が支配人を解任したにもかかわらずその旨の登記をしていない場合、解任を知らなかった第三者との関係では、当該商人は、解任の事実を対抗することができない。
商法22条は、支配人の解任は登記しなければ第三者に対抗できないとしている。したがって、解任登記前に善意の第三者へは解任を主張できない。
根拠条文:商法22条・e-Govで法令を開く
商法22条―現行条文本文
第二十二条 (支配人の登記)
商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。
支配人の代理権の消滅についても、同様とする。
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p2 /
判例の趣旨に照らせば、商人が支配人を解任し、その旨の登記をした後は、第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときでない限り、当該商人は善意の第三者に対しても解任を対抗することができ、解任された支配人が支配人と称して当該商人をなおも代理して第三者と契約を締結したとしても表見代理が成立する余地はない。
商法9条1項後段は、登記後でも第三者が正当事由なく登記を知らなかったときは同様としている。判例も、支配人の解任登記後は、通常は解任を対抗でき、表見代理も問題としない。
根拠条文:商法9条第1項・e-Govで法令を開く【最判昭49.3.22【商法百選6】】・e-Govを開く商法12条・e-Govで法令を開く商法188条・e-Govで法令を開く会社法911条・e-Govで法令を開く会社法909条・e-Govで法令を開く
商法9条第1項―現行条文本文
この編の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
登記の後であっても、第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときは、同様とする。
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商法12条―現行条文本文
第十二条 (他の商人と誤認させる名称等の使用の禁止)
何人も、不正の目的をもって、他の商人であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
前項の規定に違反する名称又は商号の使用によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある商人は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
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会社法911条―現行条文本文
第九百十一条 (株式会社の設立の登記)
株式会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 第四十六条第一項の規定による調査が終了した日(設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合にあっては、設立時代表執行役が同条第三項の規定による通知を受けた日)
二 発起人が定めた日
前項の規定にかかわらず、第五十七条第一項の募集をする場合には、前項の登記は、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 創立総会の終結の日
二 第八十四条の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日
三 第九十七条の創立総会の決議をしたときは、当該決議の日から二週間を経過した日
四 第百条第一項の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日から二週間を経過した日
五 第百一条第一項の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日
第一項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店及び支店の所在場所
四 株式会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
五 資本金の額
六 発行可能株式総数
七 発行する株式の内容(種類株式発行会社にあっては、発行可能種類株式総数及び発行する各種類の株式の内容)
八 単元株式数についての定款の定めがあるときは、その単元株式数
九 発行済株式の総数並びにその種類及び種類ごとの数
十 株券発行会社であるときは、その旨
十一 株主名簿管理人を置いたときは、その氏名又は名称及び住所並びに営業所
十二 新株予約権を発行したときは、次に掲げる事項
十二の二 第三百二十五条の二の規定による電子提供措置をとる旨の定款の定めがあるときは、その定め
十三 取締役(監査等委員会設置会社の取締役を除く。)の氏名
十四 代表取締役の氏名及び住所(第二十三号に規定する場合を除く。)
十五 取締役会設置会社であるときは、その旨
十六 会計参与設置会社であるときは、その旨並びに会計参与の氏名又は名称及び第三百七十八条第一項の場所
十七 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)であるときは、その旨及び次に掲げる事項
十八 監査役会設置会社であるときは、その旨及び監査役のうち社外監査役であるものについて社外監査役である旨
十九 会計監査人設置会社であるときは、その旨及び会計監査人の氏名又は名称
二十 第三百四十六条第四項の規定により選任された一時会計監査人の職務を行うべき者を置いたときは、その氏名又は名称
二十一 第三百七十三条第一項の規定による特別取締役による議決の定めがあるときは、次に掲げる事項
二十二 監査等委員会設置会社であるときは、その旨及び次に掲げる事項
二十三 指名委員会等設置会社であるときは、その旨及び次に掲げる事項
二十四 第四百二十六条第一項の規定による取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人の責任の免除についての定款の定めがあるときは、その定め
二十五 第四百二十七条第一項の規定による非業務執行取締役等が負う責任の限度に関する契約の締結についての定款の定めがあるときは、その定め
二十六 第四百四十条第三項の規定による措置をとることとするときは、同条第一項に規定する貸借対照表の内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
二十七 第九百三十九条第一項の規定による公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
二十八 前号の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
二十九 第二十七号の定款の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
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会社法909条―現行条文本文
第九百九条 (変更の登記及び消滅の登記)
この法律の規定により登記した事項に変更が生じ、又はその事項が消滅したときは、当事者は、遅滞なく、変更の登記又は消滅の登記をしなければならない。
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p3 /
商人が支店の使用人であって支配人でないものに支配人の肩書を付与した場合、その者が支配人であると善意かつ無過失で信頼して契約を締結した第三者に対しては、当該商人は、契約の無効を主張することができない。
商法24条は、営業所の主宰者らしい名称を付した使用人に広い権限があるとみなす。相手方が悪意の場合を除き、商人はその外観を自ら作出した以上、無効を主張しにくい。
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商法24条―現行条文本文
第二十四条 (表見支配人)
商人の営業所の営業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該営業所の営業に関し、一切の裁判外の行為をする権限を有するものとみなす。
ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。
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p4 /
商人が支店の使用人であって支配人でないものに支配人の肩書を付与したとしても、当該商人がその者について支配人に選任した旨の登記をしない限りは、当該使用人が表見支配人に当たることはない。
商法24条の表見支配人は、登記の有無を要件としない。名称付与など外観があれば成立し得るので、選任登記がないことだけで否定するのは誤り。
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商法24条―現行条文本文
第二十四条 (表見支配人)
商人の営業所の営業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該営業所の営業に関し、一切の裁判外の行為をする権限を有するものとみなす。
ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。
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p5 /
商人が支配人を選任したが、その旨の登記をしていない場合において、その支配人が当該商人のために第三者と契約を締結したときは、当該商人は、当該選任の事実を知らない第三者に対しては契約が有効であることを主張することはできない。
支配人の選任は登記がなくても有効に成立し、登記がない場合は原則として善意の第三者に対抗できない。なお、本肢は「知らない第三者」としており、無効を前提にしている点が誤り。
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商法22条―現行条文本文
第二十二条 (支配人の登記)
商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。
支配人の代理権の消滅についても、同様とする。
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商法23条―現行条文本文
第二十三条 (支配人の競業の禁止)
支配人は、商人の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。
一 自ら営業を行うこと。
二 自己又は第三者のためにその商人の営業の部類に属する取引をすること。
三 他の商人又は会社若しくは外国会社の使用人となること。
四 会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。
支配人が前項の規定に違反して同項第二号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって支配人又は第三者が得た利益の額は、商人に生じた損害の額と推定する。
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全体要旨
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