商法 第177問
教材: 商法①
予備試験 R03 第22問
論点: 取締役の責任
問題
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(参照条文)会社法 第429条 役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
公式解答
1 / 4
正誤・解説
1 /
株式会社が当該株式会社の計算において株主の権利の行使に関して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与をした取締役は、当該株式会社に対し、供与した利益の価額に相当する額を支払う義務を負う。
会社法120条4項により、株主の権利行使に関して財産上の利益供与がされた場合、利益供与に関与した取締役は会社に対し、供与額相当の支払義務を負う。
根拠条文:会社法120条第1項・e-Govで法令を開く会社法120条第4項・e-Govで法令を開く
会社法120条第1項―現行条文本文
株式会社は、何人に対しても、株主の権利、当該株式会社に係る適格旧株主(第八百四十七条の二第九項に規定する適格旧株主をいう。)の権利又は当該株式会社の最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。)の株主の権利の行使に関し、財産上の利益の供与(当該株式会社又はその子会社の計算においてするものに限る。以下この条において同じ。)をしてはならない。
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会社法120条第4項―現行条文本文
株式会社が第一項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与をすることに関与した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役を含む。以下この項において同じ。)として法務省令で定める者は、当該株式会社に対して、連帯して、供与した利益の価額に相当する額を支払う義務を負う。
ただし、その者(当該利益の供与をした取締役を除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
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2 /
判例の趣旨によれば、会社法429条1項の役員等の責任について、取締役が第三者に対して賠償すべき損害の額を定めるに当たっては、当該第三者に過失があったとしても、過失相殺をすることはできない。
判例は、会社法429条1項に基づく責任でも、被害者たる第三者に過失がある場合には民法722条2項の類推適用により過失相殺が可能とする。
根拠条文:民法722条第2項・e-Govで法令を開く会社法429条第1項・e-Govで法令を開く
民法722条第2項―現行条文本文
被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。
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会社法429条第1項―現行条文本文
役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
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3 /
剰余金の配当により株主に対して分配可能額を超える金銭が交付された場合において、当該剰余金の配当に関する職務を行った業務執行取締役が当該株式会社に対して配当額に相当する金銭を支払う義務は、その全額を総株主の同意により免除することができる。
会社法462条3項は、一定の場合に業務執行者等の責任は免除できないとする。分配可能額超過の配当に関する責任を、総株主の同意で全額免除することはできない。
根拠条文:会社法461条第1項第8号・e-Govで法令を開く会社法462条第1項・e-Govで法令を開く会社法462条第3項・e-Govで法令を開く
会社法461条第1項第8号―現行条文本文
八 剰余金の配当
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会社法462条第1項―現行条文本文
前条第一項の規定に違反して株式会社が同項各号に掲げる行為をした場合には、当該行為により金銭等の交付を受けた者並びに当該行為に関する職務を行った業務執行者(業務執行取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役。以下この項において同じ。)その他当該業務執行取締役の行う業務の執行に職務上関与した者として法務省令で定めるものをいう。以下この節において同じ。)及び当該行為が次の各号に掲げるものである場合における当該各号に定める者は、当該株式会社に対し、連帯して、当該金銭等の交付を受けた者が交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭を支払う義務を負う。
一 前条第一項第二号に掲げる行為
次に掲げる者
二 前条第一項第三号に掲げる行為
次に掲げる者
三 前条第一項第四号に掲げる行為
第百七十一条第一項の株主総会(当該株主総会の決議によって定められた同項第一号に規定する取得対価の総額が当該決議の日における分配可能額を超える場合における当該株主総会に限る。)に係る総会議案提案取締役
四 前条第一項第六号に掲げる行為
次に掲げる者
五 前条第一項第七号に掲げる行為
次に掲げる者
六 前条第一項第八号に掲げる行為
次に掲げる者
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会社法462条第3項―現行条文本文
第一項の規定により業務執行者及び同項各号に定める者の負う義務は、免除することができない。
ただし、前条第一項各号に掲げる行為の時における分配可能額を限度として当該義務を免除することについて総株主の同意がある場合は、この限りでない。
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4 /
判例の趣旨によれば、株式会社の取締役を辞任した者は、その辞任登記が未了である場合において、当該株式会社の代表者に対して辞任登記を申請しないで不実の登記を残存させることにつき明示的に承諾を与えていたときは、辞任登記未了であるためその者が取締役であると信じて当該株式会社と取引をした第三者に対し、会社法429条1項の役員等として責任を負うことがある。
判例は、辞任登記未了で不実の登記を残すことを明示的に承諾したような特段の事情があるとき、外形上取締役であると信じた第三者に対して429条1項責任を負う余地を認める。
根拠条文:会社法429条第1項・e-Govで法令を開く会社法908条第2項・e-Govで法令を開く
会社法429条第1項―現行条文本文
役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
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会社法908条第2項―現行条文本文
故意又は過失によって不実の事項を登記した者は、その事項が不実であることをもって善意の第三者に対抗することができない。
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5 /
新株予約権の募集に関する職務を行った業務執行取締役は、新株予約権を行使した新株予約権者が給付した現物出資財産の価額が新株予約権の内容として定められた価額に著しく不足する場合には、検査役の調査を経たときであっても、その株式会社に対し、当該不足額を支払う義務を負う。
会社法286条1項3号・2項により、一定の場合は現物出資財産について同項の義務を負わない。検査役調査を経た場合にまで一律に不足額支払義務を負うとはいえない。
根拠条文:会社法286条第1項第3号・e-Govで法令を開く会社法286条第2項・e-Govで法令を開く
会社法286条第1項第3号―現行条文本文
三 現物出資財産の価額の決定に関する取締役会の決議があったときは、当該取締役会に議案を提案した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、取締役又は執行役)として法務省令で定めるもの
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会社法286条第2項―現行条文本文
前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、取締役等は、現物出資財産について同項の義務を負わない。
一 現物出資財産の価額について第二百八十四条第二項の検査役の調査を経た場合
二 当該取締役等がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合
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全体要旨
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