商法 第115問
教材: 商法①
予備試験 R06 第24問
論点: 株主総会決議の取消しの訴え
問題
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公式解答
2
正誤・解説
p1 /
取締役の選任についての株主総会の決議の取消しの訴えは、株式会社及び選任された取締役を被告としなければならない。
会社法834条17号は、株主総会等の決議の取消しの訴えでは「当該株式会社」を被告とする旨を定める。選任された取締役を当然に被告とするものではない。
根拠条文:会社法834条第17号・e-Govで法令を開く
会社法834条第17号―現行条文本文
第八百三十四条 (被告)
次の各号に掲げる訴え(以下この節において「会社の組織に関する訴え」と総称する。)については、当該各号に定める者を被告とする。
一 会社の設立の無効の訴え
設立する会社
二 株式会社の成立後における株式の発行の無効の訴え(第八百四十条第一項において「新株発行の無効の訴え」という。)
株式の発行をした株式会社
三 自己株式の処分の無効の訴え
自己株式の処分をした株式会社
四 新株予約権の発行の無効の訴え
新株予約権の発行をした株式会社
五 株式会社における資本金の額の減少の無効の訴え
当該株式会社
六 会社の組織変更の無効の訴え
組織変更後の会社
七 会社の吸収合併の無効の訴え
吸収合併後存続する会社
八 会社の新設合併の無効の訴え
新設合併により設立する会社
九 会社の吸収分割の無効の訴え
吸収分割契約をした会社
十 会社の新設分割の無効の訴え
新設分割をする会社及び新設分割により設立する会社
十一 株式会社の株式交換の無効の訴え
株式交換契約をした会社
十二 株式会社の株式移転の無効の訴え
株式移転をする株式会社及び株式移転により設立する株式会社
十二の二 株式会社の株式交付の無効の訴え
株式交付親会社
十三 株式会社の成立後における株式の発行が存在しないことの確認の訴え
株式の発行をした株式会社
十四 自己株式の処分が存在しないことの確認の訴え
自己株式の処分をした株式会社
十五 新株予約権の発行が存在しないことの確認の訴え
新株予約権の発行をした株式会社
十六 株主総会等の決議が存在しないこと又は株主総会等の決議の内容が法令に違反することを理由として当該決議が無効であることの確認の訴え
当該株式会社
十七 株主総会等の決議の取消しの訴え
当該株式会社
十八 第八百三十二条第一号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え
当該持分会社
十九 第八百三十二条第二号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え
当該持分会社及び同号の社員
二十 株式会社の解散の訴え
当該株式会社
二十一 持分会社の解散の訴え
当該持分会社
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
株主総会の決議の取消しの訴えを提起した株主が出訴期間の経過後に当初の主張とは異なる取消事由を新たに追加して主張することは、許されない。
判例は、出訴期間経過後に新たな取消事由を追加主張することはできないとしている。取消しの訴えの早期確定の要請から、主張の追加は制限される。
根拠条文:商法248条第1項・e-Govで法令を開く会社法831条第1項・e-Govで法令を開く
会社法831条第1項―現行条文本文
次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。
当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。
一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。
二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。
三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
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p3 /
株主は、他の株主に対する株主総会の招集手続の瑕疵を理由として株主総会の決議の取消しの訴えを提起することができない。
判例は、自己に対する招集手続の瑕疵がなくても、他の株主に対する招集手続に瑕疵がある場合には取消しの訴えを提起し得るとしている。
根拠条文:会社法831条第1項・e-Govで法令を開く
会社法831条第1項―現行条文本文
次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。
当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。
一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。
二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。
三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
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p4 /
ある事業年度に係る計算書類の承認についての株主総会の決議の取消しの訴えに係る訴訟が係属している間に、その次の事業年度に係る計算書類が株主総会において承認された場合には、特別の事情がない限り、当該決議の取消しを求める訴えの利益が失われることとなる。
判例は、後続年度の計算書類の承認があっても、直ちに前年度承認決議の取消しの訴えの利益は失われないとしている。特別の事情がある場合などに限って別途問題となる。
p5 /
取締役の解任を目的とする株主総会において、取締役の解任の議案が否決された場合には、当該議案に賛成した株主は、当該株主総会の決議の取消しの訴えを提起することができる。
取締役解任の議案が否決されても、一般にその否決で新たな法律関係が生ずるわけではなく、可決による利益を前提とする取消しの訴えの利益は認められない。
根拠条文:会社法831条・e-Govで法令を開く
会社法831条―現行条文本文
第八百三十一条 (株主総会等の決議の取消しの訴え)
次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。
当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。
一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。
二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。
三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
前項の訴えの提起があった場合において、株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令又は定款に違反するときであっても、裁判所は、その違反する事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさないものであると認めるときは、同項の規定による請求を棄却することができる。
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