商法 第105問
教材: 商法①
サンプル(改)
論点: 株主総会決議の瑕疵
問題
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公式解答
2
正誤・解説
1 /
株式会社Xは、株主総会において、定款に違反して非株主Bによる議決権の代理行使を許したところ、それを知った株主Aは、当該株主総会の2か月後に決議取消の訴えを提起した。この訴訟において、X側が、Bが法人株主の従業員であった点を強く主張したため、このままでは請求が棄却されかねないと考えた弁護士甲は、提訴後半年が経過した時点で、当該株主総会で株主からの委任状を持参した弁護士Cが入場を拒否されていた事実を取消事由に追加した方が勝訴の可能性が高まると助言した。
株主総会決議取消の訴えでは、提訴後に新たな取消事由を追加主張することは、出訴期間経過後は原則として許されない。出訴期間制限は、決議の安定性確保のためである。
根拠条文:会社法831条第1項・e-Govで法令を開く商法248条第1項・e-Govで法令を開く
会社法831条第1項―現行条文本文
次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。
当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。
一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。
二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。
三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
株式会社Xの株主総会において、相当数による招集通知漏れがあったことから、それを知った株主Aは、当該株主総会後直ちに決議不存在確認の訴えを提起した。その後、半年が経過して、当該訴訟の原告代理人に加わった弁護士甲は、通知漏れの程度によっては決議が不存在とはいえないと考え、予備的請求として決議取消の訴えを追加すべきだと助言した。
決議不存在確認の訴えと決議取消の訴えは、出訴期間の扱いが異なるが、判例は、取消原因が当初から主張されていれば、出訴期間経過後でも予備的に取消請求を追加することを許す趣旨で解している。
根拠条文:会社法830条第1項・e-Govで法令を開く会社法831条第1項・e-Govで法令を開く
会社法830条第1項―現行条文本文
株主総会若しくは種類株主総会又は創立総会若しくは種類創立総会(以下この節及び第九百三十七条第一項第一号トにおいて「株主総会等」という。)の決議については、決議が存在しないことの確認を、訴えをもって請求することができる。
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会社法831条第1項―現行条文本文
次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。
当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。
一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。
二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。
三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
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3 /
法改正(平17法86)により削除
法改正により削除された設問であり、現行の出題対象ではない。
4 /
名古屋に本店を有する株式会社Xは、株主の大多数が東京在住であることから、定款で定時株主総会の開催地を東京と定めた。定款に基づき東京都内のホテルで開催された定時株主総会に招集通知漏れがあったので、東京在住の株主Aが決議の瑕疵を争いたいと相談した。そこで弁護士甲は、株主総会の開催地が東京なので、東京地方裁判所に提訴することができると助言した。
株主総会決議取消の訴えは会社の組織に関する訴えであり、本店所在地を管轄する地方裁判所の専属管轄となる。開催地が東京でも、名古屋本店なら名古屋地裁が管轄する。
根拠条文:会社法835条第1項・e-Govで法令を開く会社法834条第17号・e-Govで法令を開く
会社法835条第1項―現行条文本文
会社の組織に関する訴えは、被告となる会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
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会社法834条第17号―現行条文本文
第八百三十四条 (被告)
次の各号に掲げる訴え(以下この節において「会社の組織に関する訴え」と総称する。)については、当該各号に定める者を被告とする。
一 会社の設立の無効の訴え
設立する会社
二 株式会社の成立後における株式の発行の無効の訴え(第八百四十条第一項において「新株発行の無効の訴え」という。)
株式の発行をした株式会社
三 自己株式の処分の無効の訴え
自己株式の処分をした株式会社
四 新株予約権の発行の無効の訴え
新株予約権の発行をした株式会社
五 株式会社における資本金の額の減少の無効の訴え
当該株式会社
六 会社の組織変更の無効の訴え
組織変更後の会社
七 会社の吸収合併の無効の訴え
吸収合併後存続する会社
八 会社の新設合併の無効の訴え
新設合併により設立する会社
九 会社の吸収分割の無効の訴え
吸収分割契約をした会社
十 会社の新設分割の無効の訴え
新設分割をする会社及び新設分割により設立する会社
十一 株式会社の株式交換の無効の訴え
株式交換契約をした会社
十二 株式会社の株式移転の無効の訴え
株式移転をする株式会社及び株式移転により設立する株式会社
十二の二 株式会社の株式交付の無効の訴え
株式交付親会社
十三 株式会社の成立後における株式の発行が存在しないことの確認の訴え
株式の発行をした株式会社
十四 自己株式の処分が存在しないことの確認の訴え
自己株式の処分をした株式会社
十五 新株予約権の発行が存在しないことの確認の訴え
新株予約権の発行をした株式会社
十六 株主総会等の決議が存在しないこと又は株主総会等の決議の内容が法令に違反することを理由として当該決議が無効であることの確認の訴え
当該株式会社
十七 株主総会等の決議の取消しの訴え
当該株式会社
十八 第八百三十二条第一号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え
当該持分会社
十九 第八百三十二条第二号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え
当該持分会社及び同号の社員
二十 株式会社の解散の訴え
当該株式会社
二十一 持分会社の解散の訴え
当該持分会社
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5 /
株主Aは、自らが提起した取締役選任決議取消の訴えの係属中に、当該決議によって選任された取締役全員の任期が満了しそうになったので、仮にそれらの者が取締役に再任された場合、決議取消の訴えはどうなるのかを相談に来た。そこで弁護士甲は、再任後も決議取消の訴えは却下されず、それが認容されれば再任決議が無効となると助言した。
取締役選任決議取消の訴えは形成の訴えだが、再任等により原告の救済利益が失われる場合には、特別の事情がない限り訴えの利益は失われると判示されている。
全体要旨
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