商法 第66問
教材: 商法①
司法試験 H19 第39問
論点: 募集株式の発行
問題
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アからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものはどれか。
公式解答
3. イ・エ
正誤・解説
p1 /
会社法上の公開会社でない取締役会設置会社が募集株式を発行する場合には、株主に株式の割当てを受ける権利を与えるときであって、かつ、定款に決定機関を取締役とする定めがあるときを除き、株主総会の特別決議を要する。
説明では、201条1項前段・202条1項3項、さらに309条2項5号を踏まえ、公開会社でない取締役会設置会社の募集株式発行では、一定の場合を除き株主総会の特別決議を要するとしている。
根拠条文:会社法199条第1項・e-Govで法令を開く会社法199条第2項・e-Govで法令を開く会社法201条第1項・e-Govで法令を開く会社法202条第1項・e-Govで法令を開く会社法202条第3項・e-Govで法令を開く会社法309条第2項第5号・e-Govで法令を開く
会社法199条第1項―現行条文本文
株式会社は、その発行する株式又はその処分する自己株式を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集株式(当該募集に応じてこれらの株式の引受けの申込みをした者に対して割り当てる株式をいう。以下この節において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
一 募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数。以下この節において同じ。)
二 募集株式の払込金額(募集株式一株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。)又はその算定方法
三 金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額
四 募集株式と引換えにする金銭の払込み又は前号の財産の給付の期日又はその期間
五 株式を発行するときは、増加する資本金及び資本準備金に関する事項
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会社法199条第2項―現行条文本文
前項各号に掲げる事項(以下この節において「募集事項」という。)の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
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会社法201条第1項―現行条文本文
第百九十九条第三項に規定する場合を除き、公開会社における同条第二項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「取締役会」とする。
この場合においては、前条の規定は、適用しない。
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会社法202条第1項―現行条文本文
株式会社は、第百九十九条第一項の募集において、株主に株式の割当てを受ける権利を与えることができる。
この場合においては、募集事項のほか、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株主に対し、次条第二項の申込みをすることにより当該株式会社の募集株式(種類株式発行会社にあっては、当該株主の有する種類の株式と同一の種類のもの)の割当てを受ける権利を与える旨
二 前号の募集株式の引受けの申込みの期日
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会社法202条第3項―現行条文本文
第一項各号に掲げる事項を定める場合には、募集事項及び同項各号に掲げる事項は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法によって定めなければならない。
一 当該募集事項及び第一項各号に掲げる事項を取締役の決定によって定めることができる旨の定款の定めがある場合(株式会社が取締役会設置会社である場合を除く。)
取締役の決定
二 当該募集事項及び第一項各号に掲げる事項を取締役会の決議によって定めることができる旨の定款の定めがある場合(次号に掲げる場合を除く。)
取締役会の決議
三 株式会社が公開会社である場合
取締役会の決議
四 前三号に掲げる場合以外の場合
株主総会の決議
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会社法309条第2項第5号―現行条文本文
五 第百九十九条第二項、第二百条第一項、第二百二条第三項第四号、第二百四条第二項及び第二百五条第二項の株主総会
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p2 /
株式会社が、株主割当ての方法で募集株式の発行をしようとしている場合において、割当ての基準日を設けるときは、基準日に株主名簿に記載され、又は記録されている株主に割当てを受ける権利が与えられることになり、株券発行会社にあっては、その旨の公告が原則として必要になるが、各株主に個々に通知をすれば、それをもって当該公告に代えることができる。
説明では、124条3項は基準日・前項で定めた事項の公告を求めるのみで、株券発行会社でも各株主への個別通知で公告に代える規定はないとしている。
根拠条文:会社法124条第1項・e-Govで法令を開く会社法124条第3項・e-Govで法令を開く
会社法124条第1項―現行条文本文
株式会社は、一定の日(以下この章において「基準日」という。)を定めて、基準日において株主名簿に記載され、又は記録されている株主(以下この条において「基準日株主」という。)をその権利を行使することができる者と定めることができる。
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会社法124条第3項―現行条文本文
株式会社は、基準日を定めたときは、当該基準日の二週間前までに、当該基準日及び前項の規定により定めた事項を公告しなければならない。
ただし、定款に当該基準日及び当該事項について定めがあるときは、この限りでない。
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p3 /
募集株式の引受人が会社に対する債権を有する場合であっても、出資の履行義務については、当該引受人側から当該債権を自働債権とする相殺を主張することはできない。
説明では、208条3項により、募集株式の引受人は出資の履行に関して会社に対する債権との相殺を主張できないとされている。
根拠条文:会社法208条第3項・e-Govで法令を開く会社法208条第5項・e-Govで法令を開く
会社法208条第3項―現行条文本文
募集株式の引受人は、第一項の規定による払込み又は前項の規定による給付(以下この款において「出資の履行」という。)をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない。
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会社法208条第5項―現行条文本文
募集株式の引受人は、出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利を失う。
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p4 /
募集事項として募集株式と引換えにする金銭の払込み又は現物出資財産の給付の期日が定められている場合において、当該期日に出資の履行をしなかった募集株式の引受人は、当該出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利を法律上当然に失うものではない。
説明では、208条5項により、出資を履行しないと募集株式の株主となる権利を失うとしている。したがって本記述は誤り。
根拠条文:会社法208条第3項・e-Govで法令を開く会社法208条第5項・e-Govで法令を開く
会社法208条第3項―現行条文本文
募集株式の引受人は、第一項の規定による払込み又は前項の規定による給付(以下この款において「出資の履行」という。)をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない。
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会社法208条第5項―現行条文本文
募集株式の引受人は、出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利を失う。
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p5 /
新株発行不存在確認の訴えについては、出訴期間の制限はない。
説明では、829条柱書・1号により新株発行不存在確認の訴えが認められ、これは新株発行無効の訴えと異なり出訴期間の制限がないとしている。
根拠条文:会社法829条・e-Govで法令を開く会社法829条第1号・e-Govで法令を開く会社法828条第1項第2号・e-Govで法令を開く
会社法829条―現行条文本文
第八百二十九条 (新株発行等の不存在の確認の訴え)
次に掲げる行為については、当該行為が存在しないことの確認を、訴えをもって請求することができる。
一 株式会社の成立後における株式の発行
二 自己株式の処分
三 新株予約権の発行
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会社法829条第1号―現行条文本文
第八百二十九条 (新株発行等の不存在の確認の訴え)
次に掲げる行為については、当該行為が存在しないことの確認を、訴えをもって請求することができる。
一 株式会社の成立後における株式の発行
二 自己株式の処分
三 新株予約権の発行
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会社法828条第1項第2号―現行条文本文
二 株式会社の成立後における株式の発行
株式の発行の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の発行の効力が生じた日から一年以内)
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