商法 第35問
教材: 商法①
司法試験 H25 第38問
論点: 株式会社の譲渡制限株式
問題
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ア~オの各記述について正誤を判定し、正しいものの組合せを選ぶ。
公式解答
5. エ オ
正誤・解説
p1 /
会社が、定款を変更して、その発行する全部の株式の内容として、譲渡による当該株式の取得について会社の承認を要する旨の定款の定めを設ける場合には、総株主の同意を得なければならない。
定款変更で全株式を譲渡制限株式にする場合でも、必要なのは総株主の同意ではなく、会社法309条3項1号の株主総会特別決議等による。
根拠条文:会社法309条第3項第1号・e-Govで法令を開く会社法110条・e-Govで法令を開く
会社法309条第3項第1号―現行条文本文
一 その発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設ける定款の変更を行う株主総会
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会社法110条―現行条文本文
第百十条 (定款の変更の手続の特則)
定款を変更してその発行する全部の株式の内容として第百七条第一項第三号に掲げる事項についての定款の定めを設け、又は当該事項についての定款の変更(当該事項についての定款の定めを廃止するものを除く。)をしようとする場合(株式会社が種類株式発行会社である場合を除く。)には、株主全員の同意を得なければならない。
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p2 /
会社は、その発行する一部の株式の内容として、譲渡による当該株式の取得について会社の承認を要する旨の定款の定めを設けることはできない。
一部の株式についてのみ譲渡制限を設けることも可能で、会社法108条1項4号がこれを予定している。
根拠条文:会社法108条第1項第4号・e-Govで法令を開く
会社法108条第1項第4号―現行条文本文
四 譲渡による当該種類の株式の取得について当該株式会社の承認を要すること。
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p3 /
譲渡制限株式の株主が死亡した場合には、その相続人は、当該譲渡制限株式の取得について会社の承認を得ない限り、会社に対し、株主の地位を主張することはできない。
相続その他一般承継による取得は譲渡制限の対象外であり、承認がなくても相続人は会社に対して株主の地位を主張できる。
根拠条文:会社法133条第1項・e-Govで法令を開く会社法134条・e-Govで法令を開く会社法134条第4号・e-Govで法令を開く会社法174条・e-Govで法令を開く
会社法133条第1項―現行条文本文
株式を当該株式を発行した株式会社以外の者から取得した者(当該株式会社を除く。以下この節において「株式取得者」という。)は、当該株式会社に対し、当該株式に係る株主名簿記載事項を株主名簿に記載し、又は記録することを請求することができる。
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会社法134条―現行条文本文
第百三十四条
前条の規定は、株式取得者が取得した株式が譲渡制限株式である場合には、適用しない。
ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 当該株式取得者が当該譲渡制限株式を取得することについて第百三十六条の承認を受けていること。
二 当該株式取得者が当該譲渡制限株式を取得したことについて第百三十七条第一項の承認を受けていること。
三 当該株式取得者が第百四十条第四項に規定する指定買取人であること。
四 当該株式取得者が相続その他の一般承継により譲渡制限株式を取得した者であること。
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会社法134条第4号―現行条文本文
第百三十四条
前条の規定は、株式取得者が取得した株式が譲渡制限株式である場合には、適用しない。
ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 当該株式取得者が当該譲渡制限株式を取得することについて第百三十六条の承認を受けていること。
二 当該株式取得者が当該譲渡制限株式を取得したことについて第百三十七条第一項の承認を受けていること。
三 当該株式取得者が第百四十条第四項に規定する指定買取人であること。
四 当該株式取得者が相続その他の一般承継により譲渡制限株式を取得した者であること。
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会社法174条―現行条文本文
第百七十四条 (相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め)
株式会社は、相続その他の一般承継により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができる。
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p4 /
判例の趣旨によれば、取締役会設置会社の唯一の株主がその保有する譲渡制限株式を他に譲渡した場合には、取締役会の決議による承認がないときであっても、その譲渡は、当事者間だけではなく、会社に対する関係においても、有効である。
判例は、譲渡制限の趣旨から、唯一株主の譲渡に取締役会承認がなくても、会社に対する関係でも有効と解している。
p5 /
取締役会設置会社は、定款の定めにより、譲渡による株式の取得についての承認の決定を株主総会の決議によるものとすることができる。
会社法139条1項ただし書により、定款で別段の定めがあれば、承認機関を株主総会とすることができる。
根拠条文:会社法139条第1項・e-Govで法令を開く会社法136条・e-Govで法令を開く会社法137条第1項・e-Govで法令を開く
会社法139条第1項―現行条文本文
株式会社が第百三十六条又は第百三十七条第一項の承認をするか否かの決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。
ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
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会社法136条―現行条文本文
第百三十六条 (株主からの承認の請求)
譲渡制限株式の株主は、その有する譲渡制限株式を他人(当該譲渡制限株式を発行した株式会社を除く。)に譲り渡そうとするときは、当該株式会社に対し、当該他人が当該譲渡制限株式を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。
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会社法137条第1項―現行条文本文
譲渡制限株式を取得した株式取得者は、株式会社に対し、当該譲渡制限株式を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。
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