刑法 第428問
教材: 刑法③
司法試験 H26 第4問
論点: 収賄罪
問題
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【判旨】
甲は、A県警察の警部補としてA県警察X警察署地域課に勤務し、犯罪の捜査の職務に従事していたものであるが、公正証書原本不実記載等の事件につきA県警察Y警察署長に対し告発状を提出していた者から、同事件について、告発状の検討、助言、捜査情報の提供、捜査関係者への働き掛けなどの有利かつ便宜な取り計らいを受けたいとの趣旨の下に供与されるものであることを知りながら、現金の供与を受けたというのである。警察法等の関係法令によれば、A県警察の警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、A県警察の管轄区域であるA県の全域に及ぶと解されることなどに照らすと、甲が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、甲の上記行為は、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。
公式解答
2
正誤・解説
1 /
この【判旨】は、X警察署地域課とY警察署刑事課とは一般的職務権限を異にするが、同じA県警察内であり犯罪捜査という点で職務が密接に関連することから、甲が受けた現金の供与も甲の職務に関するものだと認めたものである。
判旨は、X署地域課とY署刑事課の職務が密接に関連するから職務関連性を認めたのではなく、A県警察の警察官としての犯罪捜査権限が県全域に及ぶことを重視している。
根拠条文:刑法197条第1項・e-Govで法令を開く刑法197条の4・e-Govで法令を開く
刑法197条第1項―現行条文本文
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
この場合において、請託を受けたときは、七年以下の拘禁刑に処する。
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刑法197条の4―現行条文本文
第百九十七条の四 (あっせん収賄)
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
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2 /
この【判旨】は、職務関連性の判断において、甲が所属するA県警察の警察官に対して法令が与えた一般的職務権限に属する職務行為であるか否かを重視している。
判旨は、甲の所属する警察官に与えられた一般的職務権限がA県全域に及ぶことを前提に、賄賂が職務に関するものかを判断している。
根拠条文:刑法197条第1項・e-Govで法令を開く刑法197条の4・e-Govで法令を開く
刑法197条第1項―現行条文本文
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
この場合において、請託を受けたときは、七年以下の拘禁刑に処する。
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刑法197条の4―現行条文本文
第百九十七条の四 (あっせん収賄)
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
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3 /
この【判旨】は、警察官が捜査情報を漏えいすることはそもそも禁じられているので、これが職務行為や職務密接関連行為に該当することはないと考えている。
判旨は、職務の内容を捜査情報の漏えいに限定しておらず、告発状の検討、助言、働き掛け等を含む有利便宜の取り計らいも含めて職務関連性をみている。
根拠条文:刑法197条第1項・e-Govで法令を開く刑法197条の4・e-Govで法令を開く
刑法197条第1項―現行条文本文
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
この場合において、請託を受けたときは、七年以下の拘禁刑に処する。
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刑法197条の4―現行条文本文
第百九十七条の四 (あっせん収賄)
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
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4 /
この【判旨】は、甲が以前Y警察署刑事課に勤務中に扱った事件に関して、X警察署地域課に異動になった後に現金の供与を受けたとしても、供与を受けた時点で公務員である以上収賄罪が成立することを認めたものである。
判旨は、異動後に受け取ったかどうかではなく、受領時点での職務関連性を否定しているわけではない。設問のような「以前扱った事件への供与」として認めた趣旨ではない。
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刑法197条第1項―現行条文本文
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
この場合において、請託を受けたときは、七年以下の拘禁刑に処する。
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第百九十七条の四 (あっせん収賄)
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
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5 /
この【判旨】は、当該事件の捜査を担当しているY警察署刑事課所属の警察官への働き掛けは、あっせん収賄にいう「あっせん」であり、これが職務行為や職務密接関連行為に該当することはないと考えている。
判旨は、Y署刑事課所属警察官への働き掛けを「あっせん」だとはしておらず、むしろ現金は自らの職務に関して受けたものと整理している。
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刑法197条の4―現行条文本文
第百九十七条の四 (あっせん収賄)
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
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