刑法 第405問
教材: 刑法③
司法試験 H28 第10問
論点: 公務執行妨害罪
問題
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公式解答
3
正誤・解説
1 /
窃盗犯人甲は、その窃盗行為を目撃した警ら中の制服警察官乙からその窃盗の機会に現行犯逮捕されそうになり、逮捕を免れるため、これに対して、その反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加えて抵抗し、そのまま逃走した。甲に事後強盗罪が成立し、これに公務執行妨害罪は吸収されるから、同罪は成立しない。
判例によれば、事後強盗罪と公務執行妨害罪は、法条競合ではなく観念的競合となる。したがって「公務執行妨害罪は吸収されるから成立しない」とする部分が誤り。
根拠条文:刑法95条第1項・e-Govで法令を開く刑法54条第1項・e-Govで法令を開く
刑法95条第1項―現行条文本文
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法54条第1項―現行条文本文
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
甲は、税務署の職員乙が甲宅において税務調査をしていたところ、乙の近くでその調査を補助していた民間人である丙に対し、「殺すぞ。」などと危害を加える旨申し向け、これにより乙の職務の執行を一時中断断させた。甲は乙を直接脅迫したものではないから、甲には公務執行妨害罪は成立しない。
公務執行妨害罪の暴行・脅迫は、必ずしも公務員本人に直接向けられる必要はない。公務員の指揮に従って職務に密接不可分に関与する補助者への脅迫でも、職務妨害となり得る。
根拠条文:刑法95条第1項・e-Govで法令を開く
刑法95条第1項―現行条文本文
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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3 /
甲は、制服警察官乙から職務質問を受けている丙の右手をつかんで引っ張り、その場から一緒に走って逃走したところ、これを追い掛けた乙が、走りながら、丙の肩をつかもうとして手を伸ばしたが、その肩をつかめずにバランスを崩して路上に転倒した。甲の丙に対する行為は乙に対する暴行とはいえないから、甲には公務執行妨害罪は成立しない。
公務員の身体に直接・間接に不法な攻撃を加える暴行には、職務執行を妨害する態様のものが含まれる。公務員の手を振り切って逃走するなどの行為でも、職務執行を妨げる場合は暴行に当たり得る。
根拠条文:刑法95条第1項・e-Govで法令を開く
刑法95条第1項―現行条文本文
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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4 /
甲は、警ら中の制服警察官乙が職務質問をしようとしてきたことから、これを免れるため、乙の職務質問開始前に乙に暴行を加え、乙がひるんだ隙に逃走した。乙が職務質問を開始する前に暴行を加えたにすぎないから、甲には公務執行妨害罪は成立しない。
職務質問そのものの開始前であっても、具体的に開始しようとしている職務の執行と時間的・場所的に接着した一体的行為を妨げる暴行は、公務執行妨害罪に当たり得る。したがって本肢は正しい。
根拠条文:刑法95条第1項・e-Govで法令を開く
刑法95条第1項―現行条文本文
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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5 /
甲は、制服警察官乙から丙が職務質問を受けているのを見て、これをやめさせようと拳大の石塊を乙に向けて投げ、乙の臀部に命中させたが、乙が職務質問を中断することはなかった。現実にこの職務の執行を妨害するに至っていないから、甲には公務執行妨害罪は成立しない。
公務執行妨害罪は、現実に職務が妨害されたことまでは不要で、職務を妨害するに足りる暴行・脅迫で足りる。したがって、結果不発生を理由に不成立とするのは誤り。
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刑法95条第1項―現行条文本文
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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