刑法 第397問
教材: 刑法③
司法試験 R04 第2問(改)
論点: わいせつの罪
問題
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公式解答
3
正誤・解説
1 /
甲は、乙が熟睡していることに乗じてわいせつな行為をしたが、これに気付いて覚醒した乙から抵抗され、わいせつな行為を行う意思を喪失した後、逃走するため、乙に暴行を加えて負傷させた。この場合、甲に不同意わいせつ致傷罪は成立せず、不同意わいせつ罪と傷害罪が成立することはどうだとする。
解説は、暴行は同意わいせつ行為に随伴するものとして不同意わいせつ致傷罪が成立するとしている。後から逃走目的で加えた暴行でも、先行する不同意わいせつと切り離せない。
根拠条文:刑法176条第1項・e-Govで法令を開く刑法181条第1項・e-Govで法令を開く
刑法176条第1項―現行条文本文
次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法181条第1項―現行条文本文
第百七十六条若しくは第百七十九条第一項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は三年以上の拘禁刑に処する。
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2 /
甲は、自己の性欲を刺激興奮させ又は満足させるという性的意図を有さず、専ら乙を侮辱して報復するため、乙を脅迫して裸にして写真撮影した。この場合、甲に不同意わいせつ罪が成立することはない。
判例は、176条の不同意わいせつ罪に性的意図は不要で、行為の性質や具体的状況を総合して判断するとする。侮辱・報復目的でも直ちに否定されない。
根拠条文:刑法176条第1項・e-Govで法令を開く
刑法176条第1項―現行条文本文
次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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3 /
甲は、自らが管理する動画配信サイトにわいせつな動画のデータファイルをアップロードし、同サイトを利用した不特定の顧客によるダウンロード操作に応じて、同ファイルが当該顧客のパーソナルコンピュータに自動的に送信された。同ファイルを受信して保存させた。この場合、甲にわいせつ電磁的記録等送信頒布罪が成立する。
解説は、利用者のダウンロード操作に応じて自動送信され、保存される仕組みでも、電磁的記録の頒布に当たるとする。甲の行為は不特定者への送信頒布に当たる。
根拠条文:刑法175条第1項・e-Govで法令を開く
刑法175条第1項―現行条文本文
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
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4 /
甲は、わいせつな内容を含む書籍を販売したが、その目的は作品の文芸的・思想的価値を社会に主張することであった。この場合、甲にわいせつ文書頒布罪が成立することはない。
判例は、文書のわいせつ性は文書自体を客観的にみて判断し、販売目的や出版意図など文書外の事情は基準外とする。文芸的・思想的主張目的でも違法性は直ちに否定されない。
根拠条文:刑法175条第1項・e-Govで法令を開く
刑法175条第1項―現行条文本文
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
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5 /
甲は、日本国外で販売する目的で、日本国内において、わいせつな内容を含む書籍を所持した。この場合、甲にわいせつ文書有償頒布目的所持罪が成立する。
解説は、有償頒布目的とは日本国内において販売する目的をいうので、日本国外販売目的で国内所持するだけでは同条2項後段の罪は成立しないとする。
根拠条文:刑法175条第1項・e-Govで法令を開く刑法175条第2項・e-Govで法令を開く
刑法175条第1項―現行条文本文
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法175条第2項―現行条文本文
有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。
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全体要旨
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