刑法 第396問
教材: 刑法③
司法試験 H28 第8問(改)
論点: わいせつの罪
問題
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公式解答
1
正誤・解説
1 /
甲は、人通りの多い駅構内において、自己の性器を露出させたが、実際には、それに気付いた人はいなかった。この場合、甲には公然わいせつ罪は成立しない。
公然わいせつ罪の「公然」とは、不特定又は多数人が認識できる状態をいう。実際に見た人がいなくても、駅構内のような場所で認識可能な状態なら成立する。
根拠条文:刑法174条・e-Govで法令を開く
刑法174条―現行条文本文
第百七十四条 (公然わいせつ)
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
甲は、日本国外で販売する目的で、日本国内において、わいせつな映像が録画されたDVDを所持した。この場合、甲にはわいせつ物有償頒布目的所持罪は成立しない。
判例は、175条2項の「販売する目的」は日本国内で販売する目的をいうとしている。したがって、国外販売目的で日本国内に所持しただけでは同罪は成立しない。
根拠条文:刑法175条第2項・e-Govで法令を開く刑法175条第1項・e-Govで法令を開く
刑法175条第2項―現行条文本文
有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。
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刑法175条第1項―現行条文本文
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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3 /
甲は、友人乙からの土産に対するお礼として、わいせつな映像が録画されたDVD1枚を乙にプレゼントした。この場合、甲にわいせつ物頒布罪は成立しない。
判例は、頒布について、単に郵便で送付しただけで足りず、不特定多数人に配付する趣旨を要するとしている。友人への1対1の贈与は頒布に当たらない。
根拠条文:刑法175条第1項・e-Govで法令を開く
刑法175条第1項―現行条文本文
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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4 /
甲は、不特定多数の通行人を勧誘して5名の客を集めた上、自宅であるマンションの一室において、外部との出入りを完全に遮断した状態で、わいせつな映像が録画されたDVDを再生し、その5名の客に有料で見せた。この場合、甲にはわいせつ物公然陳列罪が成立する。
判例は、観覧料を徴収し外部との交通を遮断した室内で客にわいせつ映像を見せる場合でも、来客が勧誘に応じて来た者なら「陳列」に当たるとする。
根拠条文:刑法175条第1項・e-Govで法令を開く
刑法175条第1項―現行条文本文
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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5 /
甲は、海水浴場において、不特定多数者の目前で、乙女の衣服を全てはぎ取るなどしてわいせつな行為をした。この場合、甲には、不同意わいせつ罪が成立するのみならず、公然わいせつ罪も成立する。
判例は、不同意わいせつ罪の構成要件に当たる行為でも、公然性があるときは別途公然わいせつ罪も成立するとしている。
根拠条文:刑法174条・e-Govで法令を開く刑法176条第1項・e-Govで法令を開く
刑法174条―現行条文本文
第百七十四条 (公然わいせつ)
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法176条第1項―現行条文本文
次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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