刑法 第392問
教材: 刑法③
司法試験 R06 第10問
論点: 各種偽造の罪
問題
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公式解答
22121
正誤・解説
p1 /
甲は、宝くじの当せん金を得るため、外れた宝くじに印字された番号を当せん番号に改ざんした。この場合、甲に有印私文書変造罪が成立する。
外れくじの番号改ざんは、有価証券偽造ではなく私文書変造に当たる余地はあるが、判例は当せん金付証票法上の宝くじを有価証券として扱うため、本肢は有印私文書変造罪は成立しないとしている。
根拠条文:刑法162条第1項・e-Govで法令を開く
刑法162条第1項―現行条文本文
行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
甲は、事情を知らない乙に対し、偽造通貨を真正な通貨のように装って代金として交付し、乙から商品を購入した。この場合、甲に詐欺罪及び偽造通貨行使罪が成立し、両罪は観念的競合となる。
偽造通貨を代金として使って商品を得る場合、判例は偽造通貨行使が詐欺に吸収され、詐欺のみが成立するとしている。したがって、両罪の観念的競合にはならない。
根拠条文:刑法246条第1項・e-Govで法令を開く刑法148条第2項・e-Govで法令を開く
刑法246条第1項―現行条文本文
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
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刑法148条第2項―現行条文本文
偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
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p3 /
甲は、乙から、乙の代わりにA大学の入学試験を受けてほしいと頼まれ、これを引き受け、乙に成り済まして同入学試験を受け、氏名欄に乙の氏名を記載し、答案を作成した。この場合、甲に有印私文書偽造罪が成立する。
入学試験の答案は、採点を経て受験者の学力を示す資料となり、社会生活上重要な証明文書に当たるとされる。本人名義でない者が記載すれば、有印私文書偽造罪が成立する。
根拠条文:刑法159条第1項・e-Govで法令を開く
刑法159条第1項―現行条文本文
行使の目的で、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
一 他人の印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書等を偽造し、又は偽造した他人の印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書等を偽造する行為
二 他人の電磁的記録印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する電磁的記録文書等を偽造し、又は偽造した他人の電磁的記録印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する電磁的記録文書等を偽造する行為
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p4 /
甲は、行使の目的で、他人が振り出した額面100万円の小切手の金額欄に「0」を加え、額面1000万円の小切手に改ざんした。この場合、甲に有価証券偽造罪が成立する。
他人振出名義の小切手の金額欄を改ざんするのは、判例上は有価証券偽造ではなく小切手の変造と扱われる。よって、有価証券偽造罪は成立しない。
根拠条文:刑法162条第1項・e-Govで法令を開く
刑法162条第1項―現行条文本文
行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
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p5 /
甲は、乙から金銭の借入れとして1万円札10枚を受け取った際、それらの中に偽造の1万円札が含まれていることに気付かず、その後、偽造の1万円札の存在に気付いたが、行使の目的でそのまま保持した。この場合、甲に偽造通貨取得罪は成立しない。
偽造通貨取得罪は、偽造通貨であることを知りつつ行使の目的で取得することが必要で、単に受け取っただけでは成立しない。後に偽造と知って保持しても、取得時に認識がなければ成立しない。
根拠条文:刑法150条・e-Govで法令を開く刑法152条・e-Govで法令を開く
刑法150条―現行条文本文
第百五十条 (偽造通貨等収得)
行使の目的で、偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を収得した者は、三年以下の拘禁刑に処する。
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刑法152条―現行条文本文
第百五十二条 (収得後知情行使等)
貨幣、紙幣又は銀行券を収得した後に、それが偽造又は変造のものであることを知って、これを行使し、又は行使の目的で人に交付した者は、その額面価格の三倍以下の罰金又は科料に処する。
ただし、二千円以下にすることはできない。
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全体要旨
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