刑法 第389問
教材: 刑法③
司法試験 H26 第6問
論点: 各種偽造の罪
問題
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公式解答
4
正誤・解説
1 /
偽造通貨行使罪及び偽造有価証券行使罪の「行使」とは、各客体を真正なものとして使用することをいい、例えば、自己に資力があることを証明するために偽造紙幣又は偽造株券を相手に示すことも「行使」に該当する。
判例は、偽造通貨等を真正なものとして流通に置く意思で使用することを要するとする。単に資力証明のために偽造紙幣や偽造株券を示すだけでは、直ちに行使とはいえない。
2 /
偽造通貨、偽造有価証券又は偽造公文書を行使の目的で情を知る者に占有移転した場合には、各本体の交付罪が成立する。
交付罪は、行使の目的で『情を知らない者』に交付した場合などに成立する。情を知る者への占有移転は、交付罪の要件に当たらないと整理されている。
根拠条文:刑法148条第2項・e-Govで法令を開く刑法163条第1項・e-Govで法令を開く
刑法148条第2項―現行条文本文
偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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刑法163条第1項―現行条文本文
偽造若しくは変造の有価証券又は虚偽の記入がある有価証券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
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3 /
偽造通貨行使罪、偽造有価証券行使罪及び偽造公文書行使罪の各本体は、いずれも行使の目的で作成されたものでなければならない。
行使罪は、作成時に行使目的があることを要しない。作成目的ではなく、その後の使用・交付の態様で行使罪の成否が問題となる。
根拠条文:刑法158条第1項・e-Govで法令を開く刑法161条第1項・e-Govで法令を開く
刑法158条第1項―現行条文本文
第百五十四条から前条までの文書等若しくは電磁的記録文書等を行使し、同条第一項の電磁的記録を公正証書の原本としての用に供し、又は同条第二項の電磁的記録を人の事務処理の用に供した者は、その文書等若しくは電磁的記録文書等を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書等若しくは電磁的記録文書等を作成し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処する。
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刑法161条第1項―現行条文本文
前二条の文書等又は電磁的記録文書等を行使した者は、その文書等若しくは電磁的記録文書等を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載若しくは記録をした者と同一の刑に処する。
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4 /
偽造通貨又は偽造有価証券を行使して相手から金品をだまし取った場合、詐欺罪は偽造通貨行使罪には吸収されるが、詐欺罪と偽造有価証券行使罪とは牽連犯となる。
判例は、偽造通貨の行使と詐欺が同一の法益を侵すため、詐欺を行使罪に含める扱いを示す。他方、偽造有価証券行使罪との関係では牽連犯とする。
根拠条文:刑法246条第1項・e-Govで法令を開く刑法54条第1項・e-Govで法令を開く
刑法246条第1項―現行条文本文
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
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刑法54条第1項―現行条文本文
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
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5 /
偽造通貨又は偽造有価証券を取得した後に、それが偽造されたものであることを知るに至った者が、これを行使した場合には、各本体の取得後知情行使罪が成立する。
偽造通貨については取得後に偽造と知って行使した場合の処罰規定があるが、偽造有価証券について同様の罪は置かれていない。両者を同列に扱うのは誤り。
根拠条文:刑法152条・e-Govで法令を開く刑法163条第1項・e-Govで法令を開く
刑法152条―現行条文本文
第百五十二条 (収得後知情行使等)
貨幣、紙幣又は銀行券を収得した後に、それが偽造又は変造のものであることを知って、これを行使し、又は行使の目的で人に交付した者は、その額面価格の三倍以下の罰金又は科料に処する。
ただし、二千円以下にすることはできない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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刑法163条第1項―現行条文本文
偽造若しくは変造の有価証券又は虚偽の記入がある有価証券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者は、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
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全体要旨
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