刑法 第364問
教材: 刑法③
司法試験 H26 第18問
論点: 放火等の罪
問題
問題画像

抽出問題文を表示
公式解答
3
正誤・解説
1 /
Aは、Bが居住する家屋に隣接する無人の倉庫に灯油をまいて放火したところ、B居住の家屋にまで延焼したが、Aは、B居住の家屋に延焼することまで予想していなかったので、その倉庫がB所有のものであった場合、Aには延焼罪(刑法第111条第1項)が成立する。
判例によれば、111条1項の延焼罪は、109条1項所定の物に延焼した場合の加重類型である。B居住家屋は「現に人が住居に使用」される建造物に当たり、単に倉庫がB所有でも、その延焼先が111条1項の対象でなければ延焼罪とはいえない。
根拠条文:刑法109条第1項・e-Govで法令を開く刑法111条第1項・e-Govで法令を開く刑法109条第2項・e-Govで法令を開く
刑法109条第1項―現行条文本文
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法111条第1項―現行条文本文
第百九条第二項又は前条第二項の罪を犯し、よって第百八条又は第百九条第一項に規定する物に延焼させたときは、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法109条第2項―現行条文本文
前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。
ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
2 /
Aは、無人の倉庫に放火しようとして、その倉庫に灯油をまいてライターで火をつけたが炎は燃え上がらず、焼燃には至らなかった。その倉庫がA所有のものであった場合、Aには非現住建造物等放火罪(刑法第109条第2項)の未遂罪が成立する。
109条2項は「放火して」焼損したことを要し、さらに112条は109条1項の罪の未遂を罰する規定であって、109条2項の未遂を一般に処罰するものではない。したがって、A所有の無人倉庫への放火未遂は109条2項未遂にならない。
根拠条文:刑法109条第1項・e-Govで法令を開く刑法109条第2項・e-Govで法令を開く刑法112条・e-Govで法令を開く
刑法109条第1項―現行条文本文
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法109条第2項―現行条文本文
前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。
ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法112条―現行条文本文
第百十二条 (未遂罪)
第百八条及び第百九条第一項の罪の未遂は、罰する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
3 /
Aは、無人の倉庫に放火するためにこれに使用するガソリンとライターを持ってその倉庫に向かっていたところ、Aに不審を抱いた警察官から職務質問を受け、倉庫に放火するには至らなかった。その倉庫がA所有のものであった場合、Aに放火予備罪(刑法第113条)は成立しない。
判例は、113条本文の予備罪を109条1項等の罪を犯す目的でその予備をした場合に限るとする。A所有の無人倉庫への放火は109条2項の問題であり、109条1項等の目的に当たらないため、放火予備罪は成立しない。
根拠条文:刑法109条第1項・e-Govで法令を開く刑法109条第2項・e-Govで法令を開く刑法113条・e-Govで法令を開く
刑法109条第1項―現行条文本文
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法109条第2項―現行条文本文
前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。
ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法113条―現行条文本文
第百十三条 (予備)
第百八条又は第百九条第一項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の拘禁刑に処する。
ただし、情状により、その刑を免除することができる。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
4 /
Aは、A所有の倉庫に放火しようと考え、その倉庫の近くの消火栓から放水できないように同消火栓に工作をしたが、放火するには至らなかった。Aには消火妨害罪(刑法第114条)が成立する。
114条は火災の際に消火用の物を隠匿・損壊等して消火を妨害した場合を処罰する。火災前に消火栓に工作しただけでは同条の構成要件に当たらず、消火妨害罪は成立しない。
根拠条文:刑法114条・e-Govで法令を開く
刑法114条―現行条文本文
第百十四条 (消火妨害)
火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
5 /
Aは、無人の倉庫に灯油をまいて放火し、これを焼損したが、公共の危険は生じなかった。その倉庫が火災保険の付されたA所有のものであった場合、Aに非現住建造物等放火罪(刑法第109条第1項)は成立しない。
109条1項ただし書・115条により、自宅物でも差押え等や火災保険付保など一定の場合は他人物を焼損した場合と同様に扱われる。したがって、火災保険付きのA所有倉庫でも109条1項が成立しうるため、この記述は誤り。
根拠条文:刑法109条第1項・e-Govで法令を開く刑法109条第2項・e-Govで法令を開く刑法115条・e-Govで法令を開く
刑法109条第1項―現行条文本文
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法109条第2項―現行条文本文
前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。
ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法115条―現行条文本文
第百十五条 (差押え等に係る自己の物に関する特例)
第百九条第一項及び第百十条第一項に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、配偶者居住権が設定され、又は保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
全体要旨
解説画像


自己評価
問題時間・解説時間は、 別ページへ移動した時点で確定します。
学習メモ
入力中の内容はこの端末へ自動的に下書き保存されます。 「メモを保存」を押すと改訂履歴へ追加し、 ログイン中はSupabaseへ同期します。
メモの保存履歴
過去版を編集欄へ復元しただけでは下書きです。 「メモを保存」を押すと新しい版として保存されます。