刑法 第338問
教材: 刑法③
司法試験 R04 第9問
論点: 毀棄隠匿の罪
問題
問題画像

抽出問題文を表示
【見解】
A.対象物の効用を害する一切の行為をいう。
B.対象物の全部又は一部を物質的に破壊,毀損してその効用を害する行為をいう。
【記述】
1.いずれの見解によっても,器物損壊罪の客体は,公用文書等毀棄罪,私用文書等毀棄罪,建造物等損壊罪の客体以外の動産に限られ,不動産は含まれないと解することになる。
2.Aの見解によれば,他人が観賞用に鳥籠内で飼っている小鳥を鳥籠から屋外に逃がした場合,器物損壊罪が成立することになる。
3.Aの見解によれば,公衆トイレの外壁に美観を著しく損ねる落書きをし,そのままでの使用継続を困難にさせ,原状回復に相当の費用を生じさせた場合,建造物損壊罪が成立することになる。
4.Bの見解によれば,裁判所から隠匿目的で競売記録を持ち出し自宅で保管した場合,公用文書毀棄罪が成立することになる。
5.Bの見解によれば,信書隠匿罪は,器物損壊罪の構成要件にも当たる行為を特に軽く処罰する罪と解することになる。
公式解答
2 / 3
正誤・解説
1 /
いずれの見解によっても,器物損壊罪の客体は,公用文書等毀棄罪,私用文書等毀棄罪,建造物等損壊罪の客体以外の動産に限られ,不動産は含まれないと解することになる。
解説では,器物損壊罪の客体は動産に限られず,不動産(土地など)も含まれ得るとしている。したがって,「不動産は含まれない」は誤り。
根拠条文:刑法258条・e-Govで法令を開く刑法259条・e-Govで法令を開く刑法260条・e-Govで法令を開く刑法261条・e-Govで法令を開く
刑法258条―現行条文本文
第二百五十八条 (公用文書等毀棄)
公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法259条―現行条文本文
第二百五十九条 (私用文書等毀棄)
権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法260条―現行条文本文
第二百六十条 (建造物等損壊及び同致死傷)
他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法261条―現行条文本文
第二百六十一条 (器物損壊等)
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
2 /
Aの見解によれば,他人が観賞用に鳥籠内で飼っている小鳥を鳥籠から屋外に逃がした場合,器物損壊罪が成立することになる。
A見解は「対象物の効用を害する一切の行為」をいうため,観賞用の小鳥を逃がして観賞用としての効用を害すれば,器物損壊罪が成立するとされる。
根拠条文:刑法261条・e-Govで法令を開く
刑法261条―現行条文本文
第二百六十一条 (器物損壊等)
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
3 /
Aの見解によれば,公衆トイレの外壁に美観を著しく損ねる落書きをし,そのままでの使用継続を困難にさせ,原状回復に相当の費用を生じさせた場合,建造物損壊罪が成立することになる。
A見解では,効用を害する一切の行為が「損壊」に当たるので,美観を著しく損ねて使用継続を困難にし,原状回復費用も生じさせる落書きは建造物損壊罪に当たる。
根拠条文:刑法260条・e-Govで法令を開く
刑法260条―現行条文本文
第二百六十条 (建造物等損壊及び同致死傷)
他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
4 /
Bの見解によれば,裁判所から隠匿目的で競売記録を持ち出し自宅で保管した場合,公用文書毀棄罪が成立することになる。
B見解は,「損壊」を物質的に破壊・毀損して効用を害する場合に限る。単なる持ち出し・保管はそれに当たらないので,公用文書毀棄罪は成立しない。
根拠条文:刑法258条・e-Govで法令を開く
刑法258条―現行条文本文
第二百五十八条 (公用文書等毀棄)
公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
5 /
Bの見解によれば,信書隠匿罪は,器物損壊罪の構成要件にも当たる行為を特に軽く処罰する罪と解することになる。
B見解では,「隠匿」は物質的破壊・毀損を伴わないため,「損壊」の一態様ではない。したがって,器物損壊罪の軽い処罰類型とはいえない。
根拠条文:刑法263条・e-Govで法令を開く刑法261条・e-Govで法令を開く
刑法263条―現行条文本文
第二百六十三条 (信書隠匿)
他人の信書を隠匿した者は、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法261条―現行条文本文
第二百六十一条 (器物損壊等)
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
全体要旨
解説画像



自己評価
問題時間・解説時間は、 別ページへ移動した時点で確定します。
学習メモ
入力中の内容はこの端末へ自動的に下書き保存されます。 「メモを保存」を押すと改訂履歴へ追加し、 ログイン中はSupabaseへ同期します。
メモの保存履歴
過去版を編集欄へ復元しただけでは下書きです。 「メモを保存」を押すと新しい版として保存されます。