刑法 第325問
教材: 刑法③
予備試験 R03 第8問
論点: 横領罪
問題
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公式解答
4
正誤・解説
1 /
所有権留保の約定付き割賦売買契約に基づき24回の均等分割払いで、自動車販売会社から自動車を購入した者が、同車の引渡しを受け、3回分の支払を済ませた時点で、同車の売却代金を自己の生活費として費消するため、同社に無断で、第三者に同車を売却し、これを引き渡した場合、当該行為は、実質的には他人の所有権を侵害する行為ではないから、横領罪は成立しない。
判例は、所有権留保付き割賦売買で引渡しを受けた買主が、支払完了前に無断で第三者へ売却・引渡しした場合でも、横領罪の成立を肯定している。実質的に他人の所有権侵害ではないとして否定するのは誤り。
根拠条文:刑法252条第1項・e-Govで法令を開く刑法253条・e-Govで法令を開く
刑法252条第1項―現行条文本文
自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法253条―現行条文本文
第二百五十三条 (業務上横領)
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
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2 /
スーパーマーケットでレジ係のアルバイトをしていた者が、担当するレジ内の売上金を自己の遊興費として費消するため、店長に無断で、同レジ内から売上金を取り出し、自己のバッグに入れて店外に持ち出した場合、当該行為は、他人の占有ではなく、その所有権を侵害する行為であるから、業務上横領罪が成立する。
判例は、店舗内の売上金は雇用主側の占有に属するものとして、まず窃盗罪の成否が問題になるとする。占有ではなく所有権侵害として業務上横領罪が成立する、という説明は判例の立場と異なる。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く
刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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3 /
所有者から動産を賃借している者が、同動産の売却代金を自己の生活費として費消するため、所有者に無断で、第三者に同動産の売却を申し入れたが、同人から買受けの意思表示がない場合、他人の所有権を侵害する状態には全っていないから、横領罪は成立しない。
判例は、動産について委託の趣旨に背いて他人の物を売却する意思表示をした段階で既遂となるとする。買主の承諾や所有権移転の完了がなくても、横領罪成立を否定できない。
根拠条文:刑法252条第1項・e-Govで法令を開く
刑法252条第1項―現行条文本文
自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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4 /
所有者から委託を受けて不動産を占有する者が、所有者に無断で、金融機関を抵当権者とする抵当権を同不動産に設定してその旨の登記をした後において、同不動産の売却代金を自己の用途に費消するため、更に所有者に無断で、第三者に同不動産を売却してその旨の登記をした場合、先行する抵当権設定行為について横領罪が成立する場合であっても、後行する所有権移転行為について、横領罪が成立する。
判例は、先行の抵当権設定に横領罪が成立しても、その後にさらに無断で第三者へ売却して所有権移転登記をした行為は別個に横領罪が成立し得るとする。先行行為があるから後行行為が処罰されないとはいえない。
5 /
窃盗犯人から盗品の売却を依頼された者が、その売却代金を自己の用途に費消するため着服した場合、当該行為は、他人の所有権を侵害する行為であるものの、窃盗犯人との間の委託信任関係は法律上保護に値しないから、横領罪は成立しない。
判例は、盗品の売却を依頼された者が売却代金を着服した場合でも、横領罪の成立を否定していない。委託信任関係が保護に値しないとして一律に否定するのは判例の立場と異なる。
根拠条文:刑法252条第1項・e-Govで法令を開く
刑法252条第1項―現行条文本文
自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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