刑法 第288問
教材: 刑法③
プレ-03
論点: ひったくりと強盗
問題
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【事例】
甲(男性)は、通勤途中の会社員乙(女性)のショルダーバッグを奪うため、乙の背後からオートバイで近づき、乙が右肩にかけていたショルダーバッグを力任せに引ったくって逃走した。その際、乙は右肩に全治2週間の傷害を負った。
【発言】
学生A 甲は被害者のすきに乗じて財物の占有を奪ったのであり、(①)が成立すると思う。
学生B 甲はオートバイで走りながら力任せにこのショルダーバッグを奪ったのであり、(②)が用いられたといえるから、(③)が成立すると思う。
学生A 確かに、(②)が用いられたと考えられる余地があるが、本件の事例の場合、それは、被害者の(④)に直接作用せず、(⑤)の手段として用いられたにすぎないのではないか。
学生B しかし、詐欺罪や(⑥)と違い、(③)は被害者の(④)に反して財物を奪取すれば足りるのであるから、A君の指摘は(③)を否定する根拠にはならないと思う。
学生A B君の意見に反対だ。(③)の構成要件を充足するためには、(②)を加え、その結果として(⑦)を招くことが必要だ。
学生B A君は、本件で、甲がショルダーバッグを抱えたまま離れない乙をオートバイで引きずり転倒させて引ったくった場合でも、(③)の成立を認めないのか。
学生A いや、その場合は、暴行が(⑦)の手段として用いられたから、(③)が成立すると思う。
公式解答
4. ② g ⑥ b
正誤・解説
p1 /
① 甲は被害者のすきに乗じて財物の占有を奪ったのであり、(①)が成立する。
被害者の隙に乗じて占有を奪う類型なので、窃盗罪ではなく窃盗罪の成立場面ではない。語群では「窃盗罪」が①に入る。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く刑法236条第1項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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刑法236条第1項―現行条文本文
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
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刑法240条―現行条文本文
第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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p2 /
② 甲はオートバイで走りながら力任せにショルダーバッグを奪ったのであり、(②)が用いられたといえる。
オートバイで走行しつつ引ったくる態様は、被害者の反抗を抑圧し得る程度の暴行が問題となる。語群では②はその暴行類型に対応する。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く刑法236条第1項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
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第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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p3 /
③ (③)が成立すると思う。
説明文では、オートバイを用いた引ったくりで被害者の反抗を抑圧する程度の暴行が加えられ、強盗罪の成立が肯定されている。
根拠条文:刑法236条第1項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
刑法236条第1項―現行条文本文
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
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第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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p4 /
④ それは、被害者の(④)に直接作用せず。
強盗罪では、暴行・脅迫が被害者の反抗抑圧に向けられることが必要で、単に財物奪取の手段にとどまる場合は足りない。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く刑法236条第1項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
刑法235条―現行条文本文
第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
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第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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p5 /
⑤ 被害者の(④)に直接作用せず、(⑤)の手段として用いられた。
暴行が財物奪取のための手段にとどまるのか、反抗抑圧の手段といえるのかが強盗罪成立の分岐点になる。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く刑法236条第1項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
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第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期拘禁刑に処する。
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第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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p6 /
⑥ 詐欺罪や(⑥)と違い、(③)は被害者の(④)に反して財物を奪取すれば足りる。
説明では、詐欺罪や窃盗罪と異なり、強盗罪は被害者の意思に反して財物を奪取する点を踏まえるとされている。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く
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第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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p7 /
⑦ (③)の構成要件を充足するためには、(②)を加え、その結果として(⑦)を招くことが必要。
正解解説では、暴行が被害者の反抗を抑圧する程度に達していることが必要とされる。後段の転倒させる場面も、その結果として反抗抑圧に結びつくなら強盗になり得る。
根拠条文:刑法235条・e-Govで法令を開く刑法236条第1項・e-Govで法令を開く刑法240条・e-Govで法令を開く
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第二百三十五条 (窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
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第二百四十条 (強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
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全体要旨
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