刑法 第273問
教材: 刑法②
司法試験 R05 第17問
論点: 名誉毀損の真実性の証明
問題
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【見解】
A説:刑法第230条の2の規定は、名誉毀損罪について真実性の証明がなされたことを処罰阻却事由として定めたものである。
B説:刑法第230条の2の規定は、他人の名誉を毀損する表現の内容が証明可能な程度に真実であることを違法性阻却事由として定めたものである。
公式解答
3
正誤・解説
p1 /
A説によれば、真実性の証明に失敗した場合、刑法第35条によって違法性が阻却される余地はない。
A説は230条の2を「処罰阻却事由」とみる立場で、真実性の証明に失敗しても35条との関係で直ちに違法性阻却が否定されるとはいえません。解説ではこの記述を×としています。
根拠条文:刑法230条の2・e-Govで法令を開く刑法35条・e-Govで法令を開く
刑法230条の2―現行条文本文
第二百三十条の二 (公共の利害に関する場合の特例)
前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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刑法35条―現行条文本文
第三十五条 (正当行為)
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
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p2 /
A説によれば、いいかげんな調査に基づいたものであれば、結果的に真実であることが証明された場合でも、その表現を違法とすべきであるとの考え方と整合的である。
解説では、A説は230条の2を処罰阻却事由とみるため、結果的に真実でも、根拠のない表現を違法とすべきとの考え方と整合的だとしています。したがってこの記述は×です。
根拠条文:刑法230条の2・e-Govで法令を開く刑法35条・e-Govで法令を開く
刑法230条の2―現行条文本文
第二百三十条の二 (公共の利害に関する場合の特例)
前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
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刑法35条―現行条文本文
第三十五条 (正当行為)
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
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p3 /
A説は、いいかげんな調査に基づいたものであれば、結果的に真実であることが証明された場合でも、その表現を違法とすべきであるとの考え方と整合的である。
解説で○。A説は、230条の2を名誉毀損罪について真実性の証明を処罰阻却事由とみるため、調査がずさんでも真実が証明されれば直ちに違法とはしない考え方と整合します。
根拠条文:刑法230条の2・e-Govで法令を開く
刑法230条の2―現行条文本文
第二百三十条の二 (公共の利害に関する場合の特例)
前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
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p4 /
B説によれば、真実性の証明の成功・不成功は、名誉毀損行為が行われた後の事情であって、犯罪の成否とは無関係であることを根拠としている。
B説は230条の2を「違法性阻却事由」とみる立場です。真実性の証明の成否を犯罪成立後の事情で犯罪の成否と無関係とするのはA説の説明であり、この記述は×です。
根拠条文:刑法230条の2・e-Govで法令を開く
刑法230条の2―現行条文本文
第二百三十条の二 (公共の利害に関する場合の特例)
前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
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p5 /
B説からは、他人の名誉を毀損する表現をした者が、その表現内容を真実と誤信した場合には、常に故意がないことになる。
解説では×。B説でも、真実と誤信しただけで常に故意が否定されるわけではなく、判例も確実な資料・根拠に照らした相当の理由がある場合に限って故意を否定する方向を示しています。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く刑法230条の2・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑法230条の2―現行条文本文
第二百三十条の二 (公共の利害に関する場合の特例)
前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
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全体要旨
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