刑法 第262問
教材: 刑法②
司法試験 H25 第10問
論点: 秘密漏示罪
問題
問題画像

抽出問題文を表示
【事案及び判旨】
精神科の医師である甲が、犯行時16歳の少年Aが犯した殺人罪に関する保護事件が係属している家庭裁判所からAの精神鑑定を命ぜられた際、鑑定資料として家庭裁判所から交付されたAの捜査機関に対する供述調書の謄本を新聞記者に閲覧させたため、Aが甲を秘密漏示罪で告訴した事案につき、裁判所は、甲の行為は秘密漏示罪に該当し、訴訟条件にも欠けるところはない旨判示し、甲に有罪判決を言い渡した。
公式解答
4
正誤・解説
1 /
この判旨は、甲が医師の身分を有していることを前提に秘密漏示罪の成立を認めたものである。
判旨では、秘密漏示罪(刑法134条1項)の成立にあたり、甲が医師として業務上取り扱った秘密を漏らしたことを前提としている。したがって、医師の身分を前提にしているという理解でよい。
根拠条文:刑法134条第1項・e-Govで法令を開く
刑法134条第1項―現行条文本文
医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
2 /
この判旨は、裁判手続等において後に公開される可能性のある事項であっても、秘密漏示罪における「人の秘密」として保護の対象になり得ると考えている。
判旨は、後に公開される可能性があるとしても、正当な理由なく知り得た情報であれば「人の秘密」に当たり得ると示している。供述調書の謄本もその対象として扱われている。
根拠条文:刑法134条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法53条第1項・e-Govで法令を開く
刑法134条第1項―現行条文本文
医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
刑事訴訟法53条第1項―現行条文本文
何人も、被告事件の終結後、訴訟記録を閲覧することができる。
但し、訴訟記録の保存又は裁判所若しくは検察庁の事務に支障のあるときは、この限りでない。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
3 /
この判旨は、甲が医師の業務としてAの精神鑑定を行ったことを前提に秘密漏示罪の成立を認めたものである。
判旨は、医師が医師としての知識・経験に基づく診断を含む鑑定を命じられた場合、その鑑定の実施は業務に当たるとしている。よって、業務として精神鑑定を行ったことが前提となる。
根拠条文:刑法134条第1項・e-Govで法令を開く
刑法134条第1項―現行条文本文
医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
4 /
この判旨は、秘密漏示罪における「人の秘密」について、Aの秘密ではなく、甲に鑑定を命じた家庭裁判所の秘密であると考えている。
判旨は、秘密漏示罪の「人の秘密」は鑑定対象者本人Aの秘密のほか、同鑑定の過程で知ったA以外の者の秘密も含み得るとしている。家庭裁判所の秘密とする理解ではない。
根拠条文:刑法134条第1項・e-Govで法令を開く
刑法134条第1項―現行条文本文
医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
5 /
この判旨からは、秘密漏示罪の「人の秘密」の主体は、自然人のみならず、法人・団体を含むかどうかは必ずしも明らかではない。
判旨は、少なくとも本件のように自然人Aの秘密が問題となる場面での判断を示しているにとどまり、秘密の主体に法人・団体が含まれるかまでは明示していない。
根拠条文:刑法134条第1項・e-Govで法令を開く
刑法134条第1項―現行条文本文
医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
全体要旨
解説画像


自己評価
問題時間・解説時間は、 別ページへ移動した時点で確定します。
学習メモ
入力中の内容はこの端末へ自動的に下書き保存されます。 「メモを保存」を押すと改訂履歴へ追加し、 ログイン中はSupabaseへ同期します。
メモの保存履歴
過去版を編集欄へ復元しただけでは下書きです。 「メモを保存」を押すと新しい版として保存されます。