刑法 第236問
教材: 刑法②
司法試験 H24 第5問
論点: 脅迫罪
問題
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公式解答
3. ア エ
正誤・解説
p1 /
甲は、乙に対し、この妻の実兄である丙を殺害する旨告知し、これは丙が殺されるかもしれない旨畏怖した。
乙の親族である丙への害悪告知は、親族に対する生命・身体・自由・名誉・財産への害悪の告知として脅迫に当たり得る。判例・民法725条、726条の関係から、妻の実兄は2親等内の姻族に当たるため、アは成立する。
根拠条文:刑法222条第1項・e-Govで法令を開く刑法222条第2項・e-Govで法令を開く民法725条・e-Govで法令を開く民法726条第1項・e-Govで法令を開く
刑法222条第1項―現行条文本文
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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刑法222条第2項―現行条文本文
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
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民法725条―現行条文本文
第七百二十五条 (親族の範囲)
次に掲げる者は、親族とする。
一 六親等内の血族
二 配偶者
三 三親等内の姻族
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民法726条第1項―現行条文本文
親等は、親族間の世代数を数えて、これを定める。
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p2 /
甲は、乙株式会社総務課長丙に対して、乙社の商品不買運動を行って乙社の営業活動を妨害する旨告知し、丙は、乙社の営業活動が妨害されるかもしれない旨畏怖した。
法人に対する脅迫は、法人そのものの法益に対する害悪告知に限られ、代表者らを通じて現実に受けた自然人自身への害悪告知と評価できる場合に限り成立する。単に会社の営業妨害を告知するだけでは足りないため、イは成立しない。
根拠条文:刑法222条・e-Govで法令を開く
刑法222条―現行条文本文
第二百二十二条 (脅迫)
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
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p3 /
甲は、インターネット上の掲示板に乙が匿名で行った書き込みに対し、同掲示板に「そんな投稿をするやつには天罰が下る。」旨の書き込みを行い、これを閲覧したのは、小心者だったことから、何か悪いことが起こるかもしれない旨畏怖した。
脅迫は、一般に人を畏怖させるに足る害悪告知であることが必要で、単なる抽象的・漠然とした表現では足りない。『天罰が下る』は一般人を畏怖させる具体的害悪の告知とはいえず、しかも小心者が不安を抱いただけでは足りないので、ウは成立しない。
p4 /
甲は、乙に対し、「ぶっ殺すぞ。」と怒号した。この様子を見ていた周囲の人たちは、甲が本当に乙を殺害するのではないかと恐れたが、乙は剛胆であったため畏怖しなかった。
脅迫罪は、告知が被害者に到達し畏怖させることを要し、第三者が怖がっただけでは足りない。乙本人が畏怖していない以上、エは成立しない。
p5 /
甲は、単身生活の乙に対し、「乙宅を爆破する。」旨記載した手紙を投函し、同手紙は乙方に配達されたが、同手紙には差出人が記載されていなかったことから、不審に思った乙は同手紙を開封しないまま廃棄した。
脅迫の『告知』は相手方に到達し認識される必要がある。手紙が配達されただけで未開封のまま廃棄され、乙が内容を認識していない以上、告知は成立せず、脅迫罪は成立しない。
根拠条文:刑法222条・e-Govで法令を開く
刑法222条―現行条文本文
第二百二十二条 (脅迫)
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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全体要旨
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