刑法 第225問
教材: 刑法②
司法試験 H28 第14問
論点: 傷害罪等の成否
問題
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公式解答
4
正誤・解説
p1 /
甲は、Aの太ももを蹴って怪我をさせたが、甲には、Aに傷害を負わせるまでの意思はなかった。甲には傷害罪は成立しない。
傷害罪は結果犯であり、傷害の原因となる暴行についての意思があれば足り、特に傷害の故意までは要しない。したがって、傷害結果を生じさせていれば傷害罪は成立し得る。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
甲、乙及び丙が、互いに意思の連絡をすることなく、同一の機会にそれぞれAに暴行を加えて怪我をさせたところ、その怪我は、乙又は丙いずれかの暴行によるものであり、甲の暴行によるものではなかった。Aがその怪我により死亡した場合、乙及び丙には傷害致死罪が成立し、甲には傷害罪が成立する。
共同実行がなくても、同時傷害の特例により、各自の行為が傷害を生じさせた危険性を有し、かつ同一機会に行われたといえる場合は、他人の傷害についても責任を負う。したがって、甲も傷害致死の責任を免れない。
根拠条文:刑法207条・e-Govで法令を開く
刑法207条―現行条文本文
第二百七条 (同時傷害の特例)
二人以上で暴行を加えて人を傷害した場合において、それぞれの暴行による傷害の軽重を知ることができず、又はその傷害を生じさせた者を知ることができないときは、共同して実行した者でなくても、共犯の例による。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p3 /
甲は、四畳半の室内で、Aを脅す目的で、さやから抜いた日本刀をその面前で数回振り回したところ、誤ってその日本刀の刃先がAの腕に当たり、Aに怪我を負わせた。甲には傷害罪は成立しない。
狭い室内で日本刀を振り回す行為は、被害者に対する暴行といえる。さらに、傷害罪は傷害結果の原因となる暴行についての意思があれば足りるので、誤って傷害結果が生じても傷害罪は成立する。
根拠条文:刑法38条第1項・e-Govで法令を開く
刑法38条第1項―現行条文本文
罪を犯す意思がない行為は、罰しない。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p4 /
甲は、路上でトラブルとなったAの頭面を1回殴ったところ、Aは、その暴行によりバランスを崩し、足下にあった石につまずいて路上に転倒し、頭部を強く打ち付けて怪我をし、これにより数時間後に死亡した。甲がAの死亡の結果を全く予見していなかった場合でも、甲には傷害致死罪が成立する。
傷害致死罪の成立には、傷害と死亡の間に因果関係があれば足り、死亡結果の予見まで必要ではない。暴行により傷害が生じ、その傷害が死亡へつながれば傷害致死罪が成立する。
p5 /
甲は、Aら数名が殴り合いのけんかをしているところにたまたま通り掛かり、「もっとやれ。」と言ってはやし立てた。Aらけんかの当事者が怪我をせず、Aらの暴行が互いの相手に対する暴行罪にとどまる場合でも、甲には現場助勢罪が成立する。
現場助勢罪は、前2条の犯罪、すなわち傷害及び傷害致死が行われる場合の助勢を対象とする。単なる暴行罪にとどまる場合には成立しない。
根拠条文:刑法206条・e-Govで法令を開く
刑法206条―現行条文本文
第二百六条 (現場助勢)
前二条の犯罪が行われるに当たり、現場において勢いを助けた者は、自ら人を傷害しなくても、一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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