刑法 第205問
教材: 刑法②
サンプル-04(改)
論点: 執行猶予
問題
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【発言】
学生A 執行猶予は、情状によって刑の執行を猶予し、一定期間を無事経過したときは、(①)は効力を失うという制度である。短期の(②)については、受刑者の改善には短すぎるし、他の被収容者から悪影響を受けるなどの弊害が指摘されているが、執行猶予は、このような弊害を避けるための制度であると思う。
学生B A君の意見には賛成できない。典型的な短期の(②)である(③)が、執行猶予の対象になっていない一方で、財産刑である(④)が執行猶予の対象になっていることを考えると、現行刑法の執行猶予は、短期の(②)の弊害を避けることだけを目的としているとは思えない。むしろ、執行猶予は、施設に収容せず、刑が執行されるという心理的強制を背景として、自力で改善更生させるという(⑤)の目的があると思う。執行猶予には(⑥)を付すことができるとされているのも、その目的に沿うものだと思う。
学生C 執行猶予の目的が短期の(②)の弊害の回避だけではないという点で、B君の意見に賛成だ。しかし、(⑤)の目的に沿うという(⑥)も、(⑦)の執行猶予の場合は、裁量的に付すこととされているにとどまっている。その上、現行刑法の執行猶予制度は、自由を拘束するよりも執行猶予に付する方が改善更生を期待できる場合に広く刑の執行を猶予するという制度になっておらず、一定の前科のないことを要件として、また、対象となる(②)の上限を3年としている。これらの点を考えると、執行猶予が(⑤)の目的だけにあると考えるのも妥当ではないと思う。
公式解答
4
正誤・解説
① /
(①)
解説冒頭で「①b. 刑の言渡し」と示されている。執行猶予は、一定期間無事経過したときに刑の言渡しの効力が失われる制度として説明されている。
根拠条文:刑法27条第1項・e-Govで法令を開く
刑法27条第1項―現行条文本文
刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消されることなくその猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
ローカル法令全文で確認 / e-Govで現行法令を確認
過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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② /
(②)
解説で「短期の②c. 自由刑」と示される。短期の自由刑の弊害回避が執行猶予の一面として説明されている。
③ /
(③)
解説で「③e. 拘留」と示される。典型的な短期の自由刑として挙げられるが、執行猶予の対象ではないと説明されている。
根拠条文:刑法25条第1項・e-Govで法令を開く
刑法25条第1項―現行条文本文
次に掲げる者が三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その刑の全部の執行を猶予することができる。
一 前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない者
二 前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない者
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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④ /
(④)
解説で「④h. 罰金」と示される。財産刑である罰金にも執行猶予がある点から、執行猶予の目的は自由刑の弊害回避だけではないと述べられている。
根拠条文:刑法25条第1項・e-Govで法令を開く
刑法25条第1項―現行条文本文
次に掲げる者が三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その刑の全部の執行を猶予することができる。
一 前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない者
二 前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない者
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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⑤ /
(⑤)
解説で「⑤j. 特別予防」と示される。施設収容を避け、心理的強制を背景に本人の改善更生を促す趣旨として説明されている。
⑥ /
(⑥)
解説で「⑥k. 保護観察」と示される。特別予防の目的に沿う付随措置として、執行猶予に付すことができると説明されている。
根拠条文:刑法25条第2項・e-Govで法令を開く
刑法25条第2項―現行条文本文
前に拘禁刑に処せられたことがあってもその刑の全部の執行を猶予された者が二年以下の拘禁刑の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。
ただし、この項本文の規定により刑の全部の執行を猶予されて、次条第一項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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⑦ /
(⑦)
解説で「⑦n. 初度」と示される。保護観察は初度の執行猶予では裁量的付与にとどまるとされている。
根拠条文:刑法25条第2項・e-Govで法令を開く
刑法25条第2項―現行条文本文
前に拘禁刑に処せられたことがあってもその刑の全部の執行を猶予された者が二年以下の拘禁刑の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。
ただし、この項本文の規定により刑の全部の執行を猶予されて、次条第一項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。
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全体要旨
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